新たな未来築くために/保全プロジェクト進む「岡資料館」
2022年11月06日 12:56 歴史岡まさはる記念長崎平和資料館(長崎市)で、新たな未来を築くためのプロジェクトが進められている。
1995年10月の開館以来、日本のアジア諸国に対する植民地支配や侵略戦争の加害責任を問い、平和の実現を目指す展示を行ってきた同資料館。
保全プロジェクトの一環として、2020年からは若手アーティストらを中心に膨大な資料のアーカイブ化や展示、ワークショップなどを開始。また今年7月から9月にかけては建物の修繕と展示改修に伴う工事費用を募るため、クラウドファンディングも行われ、多くの関心を集めた。
資料館の崎山昇理事長(64)は「現在と未来を新しく築いていくために、何ができるのか。展示を見て考えてみてほしい」と願う。
資料館は、名称の由来である「長崎在日朝鮮人の人権を守る会」元代表の岡正治氏が設立を提唱。ところが開館間近に岡氏が急死(1994年)し、その後は当時の事務局長だった高實康稔(たかざねやすのり、元長崎大学教授)氏を筆頭に、日本の有志らがボランティアで運営してきた。現在は火曜日から日曜日の10時~16時に開館。見学日や時間の相談は095-820-5600まで。
(金紗栄)