〈シンボに聞こう朝鮮のあれこれ 10〉Qソルマジ公演ってなに?
2024年10月22日 09:04 共和国今さら聞けない朝鮮のあれこれを解説します。
ソルマジ公演
Q 朝鮮で行われている迎春公演はどんな公演?
A 朝鮮の学生少年たちが出演し、歌や踊り、楽器の演奏などを披露する迎春公演(ソルマジ公演)は、毎年、新年に際して行われる公演で、朝鮮のお正月の風物詩といえます。
その歴史は、1949年12月31日の夜にさかのぼります。幼少期の金正日総書記の発案により、当時、解放山(平壌市)のふもとにあった金日成主席の邸宅に、子どもたちが集まって行った素朴な公演が、そのはじまりです。
その後、1958年から年中行事として現在まで開催されています。
57年12月31日、主席は大同門映画館でソルマジ公演を鑑賞し、これからは毎年正月を子どもたちと過ごそうと話しました。こうしてソルマジ公演は、主席を迎えて行われる国家的な行事、芸術的才能に優れた全国の子どもたちが集まる夢の公演へと発展していきました。主席は生前、どんなに忙しくても元日には必ずソルマジ公演を鑑賞し、新年を迎えた子どもたちを祝ってくれました。
1994年に金日成主席が逝去した後、金正日総書記は主席の生前となんら変わらず子どもたちがソルマジ公演を行えるように措置を講じる一方、自身が公演を観れば主席への思いがいっそうかきたてられ子どもたちが泣くのではないかと案じ、2011年に逝去するまで、ついに公演を鑑賞することはありませんでした。
今年1月、金正恩総書記が万景台学生少年宮殿を訪れ、ソルマジ公演を鑑賞したことが伝えられました。国家元首と子どもたちが共に過ごす、朝鮮特有のお正月の光景は、実に30年ぶりのことでした。
Q 朝鮮学校の生徒たちも参加できるの?
A 朝鮮学校の児童・生徒たちが初めてソルマジ公演に参加したのは、1987年の公演でした。祖国の子どもたちと共に、金日成主席の前で披露するソルマジ公演は、在日同胞の子どもたちにとってまさに「夢の舞台」。オーディションを通じて選ばれた児童・生徒たちは、祖国の名だたる先生たちの指導を受けながら猛特訓に励み、主席の前で公演を披露しました。
それから30余年間、朝鮮学校の児童・生徒たちは毎年、ソルマジ公演に参加し、食事やホテル、練習場、本番で着る衣装まで、すべて国からの支援によって、何不自由ない環境で、民族芸術を本場・朝鮮で学び、その成果をステージで披露してきました。
新型コロナの世界的拡散により2020年を最後に在日同胞のソルマジ公演への参加は中断されていますが、22年には映像で参加し、朝鮮のテレビで放映されました。
年越し
Q 朝鮮で年越しはどんなふうに過ごすの?
A 近年、平壌では以前にもまして年越しを盛大に祝っています。
金正恩時代に入り、12月31日から1月1日にかけて大同江のほとりで打ち上げ花火や、金日成広場やメーデースタジアムなどで国旗掲揚式、大規模なカウントダウンコンサートが開催されています。
平壌の冬はとても寒いです。零度を下回る厳寒の中でもカウントダウンコンサートは毎年、家族連れや職場の同僚、学生など、たくさんの市民たちであふれ、会場は寒さも吹き飛ばすほどの熱気と一体感に包まれます。
国内の人気アーティストや子どもたちが出演するコンサートは、色鮮やかな打ち上げ花火だけでなく、近年はドローンショーも行われるなど、よりいっそう多彩に、盛大に、パワーアップしています。
土産物
Q どんなお土産が人気なの?
A お土産の定番は、朝鮮人参を原料にした商品の数々です。朝鮮人参そのものから、朝鮮人参茶、化粧品、石けん、歯磨き粉まで多彩な商品が販売されています。
数千種類におよぶ朝鮮切手、カラフルな朝鮮の生地で作られた筆箱やポーチなどの民芸品、お好みのメッセージをオーダーメードできる「꽃글(コックル)」と呼ばれる書芸作品なども根強い人気があります。また、製菓などの国産の食料品のバリエーションも豊富です。
在日同胞が最も多く利用する平壌ホテルには商店(1階)や民芸品売り場(2階)、本屋(同)がそろっており、お菓子や民芸品、書籍、切手、バッヂ、ポストカードなどを購入したり、オリジナル判子や書芸作品をオーダーメードしたりできます。
また市民の間では近年、国旗をモチーフにしたTシャツが人気です。最近、訪朝した朝鮮大学校の学生たちもプレゼントでもらい、大喜びだったとか。
訪朝時には、ぜひお気に入りのお土産を探してみてください。
(朝鮮新報)
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