〈朝鮮大学校のいま―祖国と世界の高等教育発展とともに―〉②進む教育改革、ICT化と実用化の促進
2024年04月21日 08:00 民族教育2026年に創立70周年を迎える朝鮮大学校。今日まで約1万8千人が同大を卒業し、在日同胞コミュニティの根幹を支える人材、同胞のバイタリティを多方面で知らしめる人材として活躍してきた。そんな同大では、どういった教育が行われているのか。近年、大学が進める教育改革に迫った。
学びと生活支えるICT化
情報通信技術のことを指すICT(Information and Communication Technology)。電子黒板やパソコンなどのデジタル機器を学校授業で活用することで、より良い教育の実現を目指し、教員の作業の効率化や学生たちの情報活用能力の向上を図るICT教育は、日本国内のみならず世界の教育現場で普及し続けている。
国際的に見ると、デンマークやオーストラリア、エストニアなどがICT教育先進国と言われている。例えば、コミュニケーションツールとして有名なSkypeが創業されたエストニアでは、国内にある全ての学校にパソコンとインターネット環境が整備され、批判的思考や問題解決能力、創造力、協調性などを育む目的でプログラミング教育も活発に行われているという。
各地の朝鮮学校では、同胞の支援や学校の努力などにより、児童や生徒が1人1台授業用タブレットを所有している学校も少なくないが、朝鮮大学校内ではICT化がどの程度進んでいるのだろうか―。
朝大・ICTセンター長の河民一教授によると、近年、同大でも情報化推進計画を打ち立て教育や生活面のICT化を進めてきた。河教授に、ここ数年で実現してきたICT化や、今後の取り組みについて聞いた。