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師走の大阪に感動と勇気を/「金剛山歌劇団ディナーコンサート in OSAKA」

2022年12月21日 13:50 文化

観客たちによる踊りの輪が広がった

今年で5回目の開催となった「金剛山歌劇団ディナーコンサート in OSAKA」(主催=金剛山歌劇団大阪後援会)は、今年も大盛況で幕をおろした。

「冬の風物詩」

「金剛山歌劇団ディナーコンサート in OSAKA」(以下、コンサート)は、同胞たちのみならず、日本市民らにとっても「冬の風物詩」として、師走の大阪に感動と勇気、力を与えてきた。コンサートチケットの受付が始まると、わずか数十分で座席が埋まるほど、この日を待ち焦がれている人々も多い。

「今年も頑張ったな。来年も頑張ろうと思えるコンサート」と話すのは、女性同盟生野西支部の金善珠さん(72)。毎年、知人や友人を誘いコンサートを観覧しているという。「声をかけるたびに『今年もあるの?もちろん行くよ』と、二つ返事で参加を決めてくれる。毎年素晴らしい場を提供してくれた(金剛山歌劇団大阪後援会の)許敬子会長や女性同盟の努力の賜物だ」(金さん)。

拍手を起こる観客たち

朝鮮の歌が大好きだという会社員の木田謙二さん(57)は、大阪で行われる巡回公演やコンサートに必ず足を運んでいるという。木田さんは「日本で朝鮮の歌を、金剛山歌劇団の素晴らしいクオリティで聞けるのはとても有意義だ。貴重な場を提供してくれる実行委に感謝したい」と述べる。

こうして多くの人々が待望するコンサートが幕を開けた。

今年のコンサートには総32人が出演。巡回公演にも引けを取らない規模での開催となった。コンサート終盤、歌謡メドレーが始まると、観客たちは歌に合わせてオッケチュムを踊り、場内は熱気に包まれた。フィナーレのチャンゴ演奏「チャンゴとサンモ」では、迫力のある演奏と観客たちの手拍子で会場が一体となってボルテージが最高潮のまま、公演は幕を閉じた。

歌手、女優業をこなす埴生美伽子さん(55)は、コンサートを通じて「人はなぜ歌い、踊るのかを考えさせてくれた。金剛山歌劇団の誠実で研鑽された舞台が心に響いた」と感想を話した。

朴浅子さん(72)、呉裕加さん(45)は「民族情緒があふれる素晴らしい公演」「どこか懐かしい感じも」と話した。

この日、コンサートの開始前には、各テーブルを周りながらあいさつをする許敬子会長の姿があった。

許敬子会長(前列右から4番目)と金剛山歌劇団の団員たち

「昨年までは新型コロナもあり、気軽にあいさつができずやっと実現した」と感謝の気持ちを伝えたという。今年も許会長が先頭に立って開催の準備に奔走。その過程に「来年からもう休もうかな」と思ったこともあった。しかし、コンサート終了後に観客たちが満足した表情で「会長、また来年も待っているね」と声をかけられると、「明るく楽しく1年を締めくくる場を来年も変わらずに設けなければという気持ちになる。何よりも同胞たちが待ちわびているから、頑張れる」。許会長は笑顔でそう語った。

(文・全基一、写真・盧琴順)

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