【詳報】〈混合バレーボール選手権〉勇姿見せた同胞選抜チーム
2021年03月24日 16:04 スポーツ 主要ニュース 民族教育“同胞バレー界の可能性広げたい”
21日、沖縄県豊見城(とみぐすく)市民体育館で行われた日本混合バレーボール選手権全国大会で同胞選抜チーム(KJVA)が4位の成績を収めた。大会でKJVAは、各地の予選を勝ち抜いた5チームと総当たり戦を行い、5戦3勝2敗で3位決定戦に進出。3位決定戦では九州代表のQVCに惜しくも敗れたが、レベルの高いプレーを披露し対戦相手や観客からの注目を集めた。
今大会でKJVAのメンバーは、昨年3月の6人制混合バレーボール世界大会(千葉)に出場した若手選手らを中心に構成された。「チームとしての一体感は強い。コロナ禍でほぼ集まって練習はできなかったが良いプレーをする自信はある」。キャプテンの高昇佑さん(22)はそう話す。
初戦は「PALESTRA」(推薦枠)と対戦した。序盤はチームのプレーに緊張が見られ、連続して点数を奪われる展開に。しかしすぐに体勢を立て直した選手たちはその後、流れを掴み後半で一気に巻き返しを図った。結果、25-19で試合をものにした。
つづく沖縄代表「Oki☆楽」との第2戦。初戦とは打って変わって選手たちは終始落ち着いたプレーで持ち味を存分に発揮。相手の攻撃をものともせず2次、3次攻撃を展開して試合をリードし、25-16で2勝目を挙げた。
連勝を果たし、高揚した雰囲気のなかで迎えた九州代表「ぽに~」との第3戦。序盤からミスが相次ぐなか、相手のリードを許し迎えた後半、全員が声を掛け合うなど士気を高め合い20-20の同点に。汗を握る接戦を繰り広げたが、結果は20-25で敗戦を喫した。
続く第4戦。九州代表「QVC」を相手に選手たちは意地を見せる。25-23で接戦を制した。
3勝1敗で迎えた総当たり戦最後となる関西代表「SUGAR BOMBS」との第5戦。勝利すれば決勝戦への切符が手に入る。試合前、朴慶雅監督の「必ず勝とう!」との呼びかけにチーム全員が必勝を誓った。
試合が始まるや否や、激しい攻防を繰り返す両チーム。終始接戦が繰り広げられるも、あと一歩のところで相手に得点を許し22-25で敗れた。
試合後、選手たちは反省点を話し合い、残る3位決定戦に向けて集中力を高めていった。
大阪中高出身の鄭基善さん(19)は「決勝戦に行けない悔しさが残るが、3位決定戦ではこの悔しさをバネにして必ず相手を制したい」と意気込んだ。