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〈青商会結成25周年、新たな飛躍を 5〉北海道青商会

2020年08月26日 09:51 主要ニュース

今年で結成25周年を迎える在日本朝鮮青年商工会(青商会)は「豊かな同胞社会のために!コッポンオリたちの明るい未来のために!アプロ!(前へ!)」というスローガンを掲げ、KYC運動「アプロ!」を力強く展開する過程でさまざまな成果を収めてきた。民族教育支援事業、経済生活サポート事業、3大愛国課業などの分野で新たな飛躍を成し遂げている地方及び地域青商会を紹介する。

地道な活動で同胞らをつなぐ

95年の青商会結成後、各地方青商会の中で最初に産声を上げた北海道青商会は、2度のフォーラム開催(96年、10年)をはじめ、輝かしい実績を積んできた。李東賢会長(42)をはじめとする役員らは「継続的な活動」を重視しながら、常に北海道同胞社会の輪をつなげその発展に寄与し続けている。

並々ならぬ熱気

刻一刻と変化する同胞社会や会員のニーズを把握し、事業に反映してきた北海道青商会。李会長が就任して2期目を迎えた今期は、▼民族教育支援事業▼会員らの婚活サポート▼同胞起業家の育成を中心事業に設定。特に、今年で18回目を迎える青商会主催の北海道初中高チャリティーゴルフコンペ「コマカップ」をはじめとしたウリハッキョ支援を活動の軸に据えた。

地道な活動で成果を上げている北海道青商会(今年2月の役員研修会後の食事会、写真はいずれも北海道青商会提供)

近年では新たな事業にも積極的にチャレンジ。18年からは北海道商工会、ウリ信用組合後援会の「ウリ札幌会」との共催でオープンセミナーを開催している。セミナーは青商会総会と同日に行われ、幅広い世代の同胞商工人らが交流を図りながら同胞経済圏の発展や青商会活動に対する意見を交換する貴重な場となっている。

新たな実績を築いていきながら、既成事業の発展にも力を注いでいる。ことし、2010年の民族フォーラムを機にスタートさせ、約10年間にわたり配信してきた「北海道同胞メール」をリニューアル。北海道青商会の李東喆副会長(37)が編集長を務める「メール編集部」では、配信方法をSNS中心に切り替える一方、新たな連載なども考案し、道内に散らばるおよそ1千人(配信件数)の同胞らにさまざまなニュースを届けている。

北海道青商会ではほかにも、映画上映会や道外の同胞を招いた婚活パーティー、道内各地の同胞らへの訪問事業などを企画。2月に開催された役員研修会の場は「大きな成果を上げようとする役員らの並々ならぬ熱気に包まれていた」(金成進幹事長)。

切れ目ない活動を

2月末、コロナ禍が北海道を襲った。28日に道は独自に緊急事態宣言を発出、同胞社会に大きな影響をもたらした。青商会でも当初予定していたイベントの中止・延期を余儀なくされる中「まず役員らの頭をよぎったのは同胞たちや学校、子どもたちのことだった」(李会長)。

青商会では、コロナ禍で特に大きな打撃を受けた同胞飲食店を支援するため、テイクアウト情報専門サイト「おうちでパンチャン」を開設。サイトでは道内の幅広い同胞飲食店から掲載を受けつけ、情報を逐次、北海道同胞メールで配信しながら同胞飲食店と同胞たちをつなげた。

一方、ウリハッキョに通う子どもたちの安全を守るため、消毒液とペーパータオルなどを北海道初中高に寄贈。学校の入学式に合わせ、4月3日と6日の二回にわたり校舎の消毒を実施した。感染予防グッズは現在も定期的に学校へ届けている。

コロナ禍でも北海道初中高校舎の消毒作業を行うなど、切れ目なく活動をつないだ_R

コロナ禍でも同胞や学校への支援事業を活発に行い、活動を切れ目なくつないだ北海道青商会。李会長は「以前、さまざまな困難が重なり、活動が停滞した時期があった。その教訓から最低でも月に一回、必ず顔を合わせ、何かしらの活動をしようと決めた」と話す。その決意はコロナ禍においても揺らぐことはなかった。

どんなときでも地道に活動を継続すること―その重要性を役員たちが共有している。盧哲成幹事(34)は「日本社会にいながらも、自分が在日朝鮮人であることを自覚させてくれるのは青商会の活動があるから。いくら時代が変わっても同胞が集まる場を守っていきたい。青商会で活動がその一助になれば」と力を込めた。

現在、役員らの関心と情熱は民族教育支援事業へ。新型コロナの影響で延期されていた今年の「コマカップ」の開催を10月7日に決定し、動員や準備に奔走している。

李東賢会長は「感染症への懸念により例年より参加数は減るかもしれない。ただ、この状況でもやらなければいけないことは変わらない。ウリハッキョと子どもたちの未来のために力を尽くしたい」と話した。

(丁用根)

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