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労組「港合同」が大阪で街頭宣伝、「子どもたちの笑顔奪わないで」

2012年10月04日 15:52 主要ニュース

全国金属機械労働組合港合同(港合同、大阪市港区)が3日、朝鮮学校への「高校無償化」即時適用と、大阪府と大阪市が打ち切った補助金の再交付を求め、大阪・弁天町駅前で街頭宣伝活動を行った。

大阪・弁天町駅前で行われた街頭宣伝の様子

港合同は、金属関係・病院・飲食関係などさまざまな職場で働く労働者が結集した労働組合。この日、約20人のメンバーが集まり、午後5時から1時間にわたって500枚のビラを通行人たちに配った。港合同が朝鮮学校の問題について街頭で宣伝するのは、今回が初めてだという。

港合同の中村吉政副委員長(64)は、府と市が公務労働者への異常なまでの統制と支配の強化を進め、公務員労働組合の活動を制限し、また教育に介入するばかりか、地域福祉の運営や助成を廃止するなどの政策を取っており、それらは朝鮮学校への補助金廃止と一つにつながっていると話す。「市民の権利が奪われているということを訴えたい。朝鮮学校もその一つだ。民族のアイデンティティーを育む教育を行っていることはすばらしいこと。子どもたちの笑顔を奪わないでほしい」。

大野ひろ子さん(59)は「府、市の朝鮮学校への対応には怒りを禁じえない。これは日本人の問題。なぜ朝鮮学校が日本にあるのか、その事実を知らない人が多い。『差別はあかん』という声をしっかりと発信しなければ、日本人の意識は変わらない」と話した。

木下浩平さん(41)は、これまで何度も朝鮮学校に足を運んでいる。「在日コリアンのコミュニティーの中心である朝鮮学校に対し、行政が強圧的に介入することを許していけない。『これはおかしいことなんだ』というメッセージをしっかりと市民たちに伝えていかなければ」。

2010年3月、朝鮮学校に対し補助金交付のための「4要件」を提示した大阪府と大阪市は、「要件」を追加、厳格化し、さらに今年2月に平壌で行われた迎春公演に朝鮮学校生徒が出演したことを口実に、2011年度補助金を交付しないと決定した。大阪朝鮮学園は9月20日、この決定の取り消しと補助金交付の義務付けを求める訴訟を大阪地方裁判所に起こした。

(鄭茂憲)

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