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「保健だより」の連載を終えて/子どもの心と体のケア 考える、気づくきっかけに

2007年03月31日 00:00 文化・歴史

児童心理のプロフェッショナルが必要

私は養護教諭です。養護教諭とは保健室の先生です。「養護を掌る」その言葉通り、子どもたちを守り、心を育てる職務です。学校長が父親なら養護教諭は学校の母親みたいな存在でしょう。

以前7年間の初級部担任職務に就きながら、ふと疑問に思うことが多々ありました。お腹が痛い、頭が痛いと訴える子どもたちの健康よりも、授業の進み具合やクラス全員を主に考えて指導してしまう自分。「あと、もうちょっと待ってね」と痛がる子どもは後回し。一人は全員に合わせて、という担任指導に限界を感じていました。これからは子ども一人ひとりと心と心で向き合いたく思い、大学で養護教諭免許を取得しました。

母校へ帰ってきて、保健室運営に3年間携わってみましたが、実にさまざまな子どもたちに出会うことができました。普段、教室や部活動では見せない「弱さ」「だるさ」「ほのぼの」「笑顔」「疲れ」「泣き顔」「怒り」など素直な感情表現を見せてくれました。

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