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トランプのアジア歴訪/影の薄くなった米国

2017年12月05日 09:44 朝鮮半島

トランプのアジア5カ国歴訪が終わった。トランプは「成果」を自賛しているが同盟国日本のマスコミですら「アジア政策が見えない」「武器売却の行脚か」などと冷評が目立った。1990年代末の朝米関係危機の際、訪朝して調整にあたり今も外交、軍事に影響力をもつ元国防長官ペリーは「何か成果があったとは思わない」と断じた。

「韓」日のズレ 中米の溝

トランプのアジア訪問の焦点は米「韓」日の同盟を強化し、「中国、ロシアも引き入れて朝鮮に最大の制裁を加え、孤立崩壊させる包囲網を形成することであり、米国の累積する貿易赤字を解決することにあった。

最初の訪問地の日本では「北朝鮮の脅威」を口実に数十億ドルの武器を売りつけ、安倍首相とゴルフを楽しみ「日米同盟強化100%」を謳った。

しかし、次の訪問地の南朝鮮では歓迎ムードの日本とは様子が変わった。ソウルでは220の政党・社会団体を結集した「トランプ反対共同行動」が中心部の光化門広場や各地方都市で大々的に進められた。

国会でのトランプ演説は一国の大統領として品性を疑われるほど、朝鮮に対する罵詈雑言を並べ立てたものであったが、かえって南の世論の反発を買った。「脱北者水準の対北情報や体制批判だけで生産的な内容は何もない」「数十年来失敗してきた制裁による崩壊論を繰り返しただけ」と厳しく批判している。

国会では、国賓トランプの演説中に「戦争反対、われわれは平和を欲している」と英文のプラカードを掲げた議員たちが抗議する異例の事態まであった。

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