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海外朝鮮独立運動における民族主義と国際主義との葛藤/康成銀

2017年11月06日 14:20 主要ニュース

2017統一人文学世界フォーラム報告(要旨)

「東アジア」とは

「アジア」の語源は古代ギリシャにおいてエーゲ海の東側を指して「Asia」と呼んだことに始まる。ヨーロッパが付けたアジアという他者概念は、大航海時代にマテオ・リッチが北京で製作した世界地図「坤輿萬國全圖」(1602年)に漢字で「亜細亜」と表記し、その後、この本が日本に伝来して、新井白石の「采覽異言」(1713年)を始めとする世界地誌に亜細亜=アジアという言葉が受容された。

元来、地域名として受容されたアジアはその後、日本人により西洋に対する共通の利害と関わる地域という意味を持つ「アジア主義」概念として再発明された。しかし、日本の「アジア主義」は当初から日本中心の支配秩序を構想したものであった。日本の「アジア主義」概念はその後、「日韓合邦」、傀儡満州国の「五族協和」、太平洋戦争時の「大東亜共栄」等、地理的に拡張することになった。

「東アジア」とは、大日本帝国が対外的膨張を推進し影響を及ぼした1植民地、2占領地、3交戦地を含む地域を指している。これは日本の侵略戦争および植民地支配と関係する歴史的概念である。

東アジアの人々は日本の植民地主義や侵略戦争、人種差別に抗して戦った。このような東アジアを一つに結びつけるのが、不幸な歴史の結果、ディアスポラとして東アジア各地に離散して生きているコリアンの存在である。

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