〈性奴隷問題〉NHKの国策報道に怒り、市民団体が記者会見
2017年02月03日 10:09 主要ニュース“権力への自発的服従”
NHKは1月24日放送の「クローズアップ現代+」で、日本軍性奴隷問題に関する「合意」と「平和の碑」(少女像)を取り上げ、「合意」の履行と少女像撤去を南朝鮮に迫る日本政府の意向を忖度し、悪質な偏向報道・御用放送を行った。これに対し、日本軍「慰安婦」全国行動(全国行動)と「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクション・センター(VAWW RAC)が2月2日、衆院第2議員会館で記者会見を行い、怒りの声をあげた。
「韓国 加熱する“少女像”問題 初めて語った元慰安婦」と題した当該番組は、「韓国では『合意』を受け入れた被害者の声が伝えられていない」としながら、「合意」を受け入れ支援金を支給された性奴隷制被害者・家族のインタビューを放送。「合意」に反対する被害者は一人も登場させず、偏った取材に基づいて、「当事者の思いとは異なる形で少女像が設置されている」と事実をねじ曲げて報道した。他方で、「アジア女性基金」の例をあげながら、「合意」を受け入れた被害者らが南社会で激しいバッシングにさらされているようなイメージ操作も行った。
記者会見で発言した、梁澄子・全国行動共同代表は、「番組は当事者の多様な声を置き去りにしないことが求められていると締めくくっているが、番組こそが『合意』に反対する被害者の声を置き去りにしている」としながら、「韓国で運動が現在も続くのは『合意』そのものに問題があるためだ。にもかかわらず、責任は『合意』に反対する韓国市民社会にあると、一貫して誤ったメッセージを発信していた。むしろ、なぜ被害者と韓国市民が怒っているのかを掘り下げて伝えるべき」と非難した。