公式アカウント

「間違い覆い隠して進むことできない」/挺対協が論評

2014年02月18日 11:20 主要ニュース

韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)が11日、村山富市元首相が11日から3日間の日程で南朝鮮を訪問したことと関連して、「村山元総理訪韓、諸手を上げて歓迎できない理由-日本軍「慰安婦」問題に対する正しい認識の上で問題解決に向かうよう政党と政府に要求-」と題した論評を発表した。全文は次のとおり。

 

村山富市元総理が正義党の招請で韓国を訪問した。韓日関係が悪化の一途をたどっている現在、元社会党党首であり総理であった村山氏が韓国を訪問したことにマスコミの関心はいつにまして熱い。今回日本軍「慰安婦」被害者に会うまでの彼の行動に、韓日関係に何か新しい突破口が準備されているのではとの期待も少なくなかったようだ。

しかし、村山元総理の行動と彼を韓国に招請した政党、そして熱いカメラの洗礼を浴びせるマスコミ報道に憂慮せざるを得ない。典型的な過去清算の態度を見せた日本の指導的人物を招請し暗黒に陥った韓日関係にささやかな光でも当てようとする意味と努力を理解できなくもないが、村山元総理がどのような人物であるか再考する必要があるのではないだろうか。

歴史に隠蔽された日本軍「慰安婦」問題が社会で本格的に公論化されはじめた90年代初まで、日本政府は日本軍「慰安婦」犯罪と軍の介入を認めなかった。しかし関連資料の発掘と被害者の公開証言によって立場を変え一部責任を認めるに至った。

これにより93年に「河野談話」が発表されたが、強制募集の主体が民間業者であると強調し、資料がないという理由で徹底した調査がなされないなど、日本軍の介入と犯罪規模を縮小した内容だった。また、犯罪に対する法的責任履行について何の言及も履行措置もない不完全なものだった。しかしその後、社会党への政権交代という日本社会の変化に力をえて、村山当時社会党党首が首相となり、日本軍「慰安婦」問題がついに日本政府次元の責任ある解決に向かうのではとの期待感が高まった。村山元首相は執権直前に東京で開かれた戦後清算を求める集会に参席し、日本政府の公式謝罪と法的賠償が成されなければならないという公開発言をしており、期待感を高めるに充分であった。しかし、執権後社会党政権は戦後処理に対する法的補償の原則をたたんだまま、自民党政権の既存政策を踏襲し個人補償不可方針を明らかにした。そして道義的責任という名目で「女性のためのアジア平和国民基金(以下、国民基金)」を発足させた。

国民基金は日本軍「慰安婦」被害者と被害国の民間団体、そして韓国政府の抵抗と抗議にもかかわらず、日本政府が行った国家的戦争犯罪である日本軍「慰安婦」犯罪被害者の賠償権利を無視し、道義的責任という名目で問題解決をうやむやにしてしまった彌縫(びほう)策であった。当時、被害者に国民基金を受領させるためブローカーを雇い脅迫電話をかけるなどの問題があったにもかかわらず、国民基金は今も日本政府にとってすべきことはやったとの弁明になっている。何よりもひどいことは、戦後貧しい生活をするほかなかった被害者を相手に、日本軍「慰安婦」という重大な人権犯罪をお金の問題に転落させた悪例となってしまった。

Facebook にシェア
LINEで送る