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平和を願う元「慰安婦」たちの思い

「二度と戦争を起こさないで」

「罪は憎んでも人は憎まない」

南朝鮮から来日した日本軍「慰安婦」被害者である金福童さんと吉元玉さんは集会で、「慰安婦」としての自身の悲惨な体験とともに、平和への切実な思いを訴えた。

金福童さん

「誰にも言えなかった」

金福童さんはまず、14歳の時に軍需工場に連れて行くと騙され、南洋群島の戦場に「慰安婦」として送られた経験について話した。

「最初、中国・広東の慰安所に入れられた。そこには陸軍司令部の本部があり、私たちは将校と軍医官に身体検査をされ、すでに用意してあった部屋に行かされた。日本政府は『自分たちがやったことではない』と言っているが、民間人がどうやって軍人相手のための慰安所を作ることができるのか」

広東から香港、マレーシア、スマトラ、インドネシア、ジャワ、シンガポール…、前線地帯の戦地を日本軍と共に転々とした金さん。「死にたくても死ぬことができなかった」と悲痛な面持ちで語った。

解放後、金さんはしばらく日本の陸軍病院に従事させられたという。「看護婦の訓練をさせられ、患者に注射をしたり薬を出す仕事をした。患者たちに手術を施す時に血が足りなければ、私たち少女から輸血する、そのような残酷なこともあった」。

その後祖国に戻ってからも、苦難の連続だった。「数十人の軍人の相手をしたことを一体誰に言うことができるだろうか。自分の胸だけにしまいこみ、誰にも言えず、本当に苦労の中で暮らしてきた」。

一方で金さんは、「罪は憎んでも人は憎まない」、と強調した。

吉元玉さん

吉元玉さんは、日本は戦争を二度と起こさないと約束したにもかかわらず、再び戦争への道を歩んでいると指摘し、「体調が良くない中でこの場を訪れた理由は、みなさんに『戦争を二度と起こさないように』とお願いするため」だと自身の心情について話した。

そのうえで、「戦争が起こると、民衆は苦労する。軍人たちももちろん戦うことで苦労する、幼い子どもや女性たちは大変な苦労の中で暮らさなければならない」と危機感を募らせた。

吉さんは、「戦争が起こるとこれからの未来の世代に大変な被害が及ぶ」とし、「みなさん一人ひとりが、『戦争を起こしてはいけない』という思いを自分の胸の中だけに秘めておくのではなく、周辺にいる人々にも伝えていってもらいたい。そして、戦争のない国で幸せに暮らしていってほしい」と話した。

在日同胞にエール

金福童さんはとりわけ、在日朝鮮人に送る激励の言葉をたびたび口にした。

「現在日本には在日朝鮮人と呼ばれる人たちがいるが、その人たちは望んで日本にやって来た人たちだろうか。過去の戦争時にどうしようもなく日本にやってきた人たちが日本で苦労しながら生きてきて、その人たちの子孫が今の在日朝鮮人である。日本人と同じく税金を収めており、しかも過去の歴史を考えるとむしろ日本政府から優待されるべき彼らが、今なお差別を受けている状況を見ると胸が痛い。日本政府がすべての過去に対し謝罪し、心を入れ替え、私たちの同胞である在日朝鮮人に対する差別をなくしてもらいたい」

金さんは、「私たちの同胞には、日本で差別に負けずに力強く生きていってほしい。みなさんには私たちがついている。日本のみなさんも、私たちの同胞と仲良く平和に暮らしていってほしい」と話した。

 (金里映)

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