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「『首相の反省』、実践を」/強制連行被害者遺族 キム・ウォンギョンさん

2012年11月28日 13:19 朝鮮半島

【平壌発=金志永】2004年と2006年、遺骨問題で日本を訪問しようとしたものの、日本政府当局によって入国を阻止された強制連行被害者の遺族、キム・ウォンギョンさんの話を聞いた。 

遺骨問題に関する日本の態度をどうみるか。

強制連行被害者遺族 キム・ウォンギョンさん

2004年に日本で活動する朝鮮人強制連行真相調査団が祐天寺に保管された遺骨の名簿を提供してもらった。その名簿に父(キム・ジョンピョさん/資料によると、1943年11月30日、インドネシアで戦死)の名前があるということを聞いて、怒りを禁じえなかった。

名簿を見ると、そこには父の名前も母の名前も、朝鮮に住んでいた時の住所もすべて記してあった。それならば、父を強制的に連れて行った日本が、責任をもって遺族に死亡通知書でも送るべきではないのか。なぜ60余年の歳月が経った後になって、私たちが青天霹靂のような死亡の便りを受け取らなければならないのだろうか。しかも日本政府からは未だに正式な連絡はもらっていない。

日本訪問計画が何度もキャンセルされた。

2004年12月、東京で開催される遺骨問題に関する行事に参加して、祐天寺に安置された父の遺骨を持って来ようとしたが、われわれが日本に発つ直前に、日本政府は来るなと言ってきた。補佐員の入国を不許可とし、遺族だけ来るようにしたが、日本語もできず、どこで誰に会えばいいのかもわからない者に、「一人で来い」というのは、来るなと言っているのと同じだ。

日本政府は、2006年7月にも、私たちの入国要請を許可しなかった。それ以来、結局は平壌宣言が履行されなければ問題は解決しないのだと思うようになった。過去の清算に基づいて国交正常化を実現するとしたその約束を、日本が最後まで守るようにすることが、父の遺骨を持って来るための道だ。

今、何を訴えたいか。

平壌宣言では、日本の首相が過去の罪を反省して謝罪した。日本政府は、その精神を実践に移さなければならない。

祐天寺にある骨壷には石ころが入っていたというが、それが事実なのか、今まで確認できなかった。日本政府は、朝鮮人強制連行犠牲者の遺骨をすべて見つけ出し、その結果を公開しなければならない。そして遺族たちの要求通り、被害者の遺骨を祖国の地に埋葬するための実務的対策を一日も早く講じるべきである。

遺骨問題は、してもしなくてもいい問題ではない。人としての道義の問題であり、日本政府がその罪過をきちんと清算すべき問題である。必ず決着をつけなければならない。

(朝鮮新報)

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