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〈ものがたりの中の女性たち 47〉今戻りました/麟平大君夫人呉氏と成川妓生得玉

あらすじ 事件直前の春、麟平大君の家の婢が親戚に会いに数百里ほど行ったところで突然発狂し、人間とは思えないものすごい速さで走って帰って来ると、高い塀を飛び越え麟平大君の位牌を安置してある祠堂の前で号泣…

〈ものがたりの中の女性たち 43〉「真の君子がいないならこのまま老いるだけよ」/紅桃花

あらすじ 才色兼備で誰よりも志の高い紅桃花(ホンドファ)と柳枝蓮(リュジリョン)という妓生がいた。ふたりは自分たちの生涯の伴侶としてふさわしい理想の男性を探し求めて、大金を払い妓籍を抜け漢陽にたどり着…

〈ものがたりの中の女性たち 42〉深淵より深い人間の心/愛と憎しみの果てに

あらすじ 明の英宗年間、程翰という名官がいた。号は文清。南門の外、太雲山に居を構え、左には臥龍灘、右には玩月臺がある。 文清公程翰の夫人は開国功臣徐達の孫娘で婚姻後二男一女をもうける。長男潛の号は清溪…

〈ものがたりの中の女性たち 41〉三百歳の絶世の美女/浪奸

あらすじ 昔、平壌に李進守という貧しい漁師が、妻と娘浪奸(ランガン)と共に暮らしていた。 ある日、彼が汽水域で漁をしていると突然海が割れ、美しい女人が彼を水底の竜宮に連れて行く。竜宮では山海の珍味と金…

〈ものがたりの中の女性たち 40〉誇り高い少女たち/少女某、鄭氏、呉氏、金氏、柳氏

あらすじ 全羅道南原(チョルラナムォン)に住む独身の梁(リャン)生は、幼い頃に両親を亡くし、萬福寺(マンボクサ)の片隅で暮らしてる。独り身を嘆き祈りを捧げていていると、仏像から樗蒲遊び(ちょぼあそび・…

〈ものがたりの中の女性たち 39〉「宝玉のように大事に育てたのに…」/雍固執母

あらすじ 雍井(オンジョン)、雍淵(オンヨン)、雍鎮(オンジン)、雍堂(オンダン)村という奇妙な名の土地に雍固執という男が住んでいたが、豊作を嫌うひねくれ者で何事につけても不平不満を言い募り、八十歳を…

〈ものがたりの中の女性たち 38〉「理想の愛」にひた走る十七歳/楚玉

あらすじ 友人を頼り漢陽の張進士宅に間借りしていた李生は、行廊房(大門に接続して設けられた使用人のための部屋。常民や賎民が借りることもある)の前の井戸に集まった女たちの中で、ひときわ美しい新妻楚玉に目…

〈ものがたりの中の女性たち 37〉「妻の言うことを聞かずに破滅ね」/カトゥリ

あらすじ 雉の夫婦がいる。山鳥の習性で人里離れた林や水辺で曲がりくねった松の木を楼閣代わりに、畑や野原にやって来ては散らばった穀物をついばみ生きている。 素朴な麻の衣をまとったカトゥリは、五色の派手な…