公式アカウント

〈朝鮮仏教と私たち 60〉人はひとりでは生きていけない(最終回)

連載を終えて 2011年5月18日から今日まで60回に亘って朝鮮仏教の歴史を掻い摘んで見てきた。慣れない名前や言葉が多くて分りづらいというお叱りをいただいた反面知らなかったことが多く資料になるので切り…

〈朝鮮仏教と私たち 57〉近代・方漢岩

戦火から寺を救う 1938年10月25日ソウル市内に朝鮮仏教の総本山である太古寺(テゴサ)(現在の曹溪寺(チョゲサ))大雄殿(テウンジョン)が落成した。太古寺を建てるにあたっては朝鮮の伝統的建造物であ…

〈朝鮮仏教と私たち 56〉近代・韓龍雲(下)

「地獄で極楽を見てきた」 壬辰倭乱(インジンラン)(1592ー1597)の祖国存亡の危機に際し西山大師(ソサンデサ)や泗溟大師(サミョンデサ)が命を顧みず僧軍を率いて決死の戦いを繰広げた様に韓龍雲は西…

〈朝鮮仏教と私たち 55〉近代・韓龍雲(上)

獄中で書いた「朝鮮独立の書 韓龍雲(ハンヨンウン)(忠清南道洪城郡に生まれ、1879~1944、俗名・裕天(ユチョン)、号は萬海(マンヘ)は1908年5月から10月までの約5か月間日本に滞在し、東京や…

〈朝鮮仏教と私たち 54〉近代・曹溪宗の成立

「寺刹令(サチャルリョン)」の縛りを退けて 500年にわたる朝鮮王朝の仏教弾圧を受け宗派・宗名もなくしてしまった朝鮮仏教を復活させるため1908年に全国の僧侶代表が集まり圓宗(ウォンジョン)を立ち上げ…

〈朝鮮仏教と私たち 53〉日本仏教化の中で抵抗

近代、日本の侵略 日本の侵略により、国を亡くし自分の言葉さえも奪われた我が民族は8.15祖国解放まで亡国奴として耐えがたい苦難の歳月を過ごした。 自分の言葉さえ話せず先祖代々の姓名を名のる事も禁じられ…

〈朝鮮仏教と私たち 52〉開花思想と仏教の平等思想

近世 鏡虚 朝鮮王朝は近代化の波に揉まれながら帝国主義列強の侵略と民衆の抵抗に直面した。

〈朝鮮仏教と私たち 51〉東学農民戦争と民衆のうねり

朝鮮 僧侶の城内立入解禁 朝鮮王朝太宗(テジョン)(3代・1400-1418)の仏教排斥以来多少の一時的な変化の時代があったとしても一貫した抑仏政策の下、僧侶たちは迫害を受け都の城内に立ち入ることが禁…

〈朝鮮仏教と私たち 50〉抑圧の中で新しい活路

朝鮮 後期の仏教 19世紀仏教は抑圧の中でも新しい活路を模索した時代であった。

〈朝鮮仏教と私たち 49〉高麗時代をしのぐ出版

朝鮮 仏教経典の刊行 朝鮮王朝時代、仏教は抑圧されたが仏教経典の刊行は高麗時代を凌ぐほどであった。

〈朝鮮仏教と私たち 48〉父・思悼世子の名誉回復と孝心

朝鮮 正祖と父母恩重経 壬辰倭乱(イムジンウェラン)で義僧軍の活躍により仏教蘇生の機運が一時的に高まったが長くは続かなかった。英祖(ヨンジョ)(1724-1776)の怒りに触れ米櫃に閉じ込められ若くし…

〈朝鮮仏教と私たち 47〉泗溟大師・惟政(下)

加藤清正と直談判に臨む 壬辰倭乱(イムジンウェラン)で戦った義僧軍指揮官になった惟政(ユジョン)・霊圭(ヨンギュ)・義厳(ウィオム)・處英(チョヨン)等僧侶のほとんどは西山大師(ソサンデサ)の門徒であ…

〈朝鮮仏教と私たち 46〉泗溟大師・惟政(上)

壬辰倭乱後、日本との国交再開の大任 護国の伝統を打ち立てた西山大師(ソサンデサ)の下には千人を超える弟子たちが育ち泗溟大師(サミョンデサ)・惟政(ユジョン)を初めとする鞭羊彦機(ピョニャンオンギ)、逍…

〈朝鮮仏教と私たち 45〉西山大師・休静(下)

無所有と淡白に生きて 西山大師(ソサンデサ)は献身的菩薩(ポサル)精神を発揮して国難の克服に尽くし護国の代名詞として歴史にその名を刻んだが朝鮮時代、消えてなくなりそうになった法灯を回復し、分裂した仏教…

〈朝鮮仏教と私たち 44〉西山大師・休静(中)

朝鮮全土の僧軍5千を率いて 1592年壬辰(イムジン)年4月13日釜山に上陸した豊臣秀吉の軍勢は破竹の勢いで北上し、20日足らずで首都・漢陽(ハニャン)を占領した。

〈朝鮮仏教と私たち 43〉西山大師・休静(上)

秀吉の侵略撃退、決定的役割 朝鮮仏教史に最も華麗な足跡を残した僧侶は西山大師(ソサンテサ)・休静(ヒュジョン)である。西山というのは和尚が妙香山(ミョヒャンサン)に長く住んでいたので付けられた名前で法…

〈朝鮮仏教と私たち 42〉朝鮮・文定大妃と普雨

仏教中興のために尽力 明宗(1545~67)が12歳で即位し、文定大妃(中宗妃)の垂簾聴政が始まると、仏教の状況は大きく変わった。文定大妃は、中宗の仏教排斥の中でも信心を捨てずに僧侶の権利を守ろうとし…

〈朝鮮仏教と私たち 36〉高麗・普愚(上)

 教団の戒律を整備、仏教界の改革 高麗仏教の流れは光宗(クァンジョン)の命を受け中国に渡り天台宗を起こした諦観(チエグアン)法師に始まり大覚国師・義天(ウイチョン)、普(ポ)照(ジョ)国師(ククサ)・…