
短編小説「魚のために道をひらこう」3/陳載煥
2022年02月07日 07:20
いろいろな思いに時のたつのも忘れていた彼は、ふとわれに返ると先を急がなければ……、一秒でも遅くなると、それだけ河を裏切るようでぐずぐずしてはいられないと心があせった。 水をくんで米を洗い、魚を料理して…

短編小説「魚のために道をひらこう」1/陳載煥
2022年02月02日 11:49
1章 容赦なく照り付ける八月の太陽の下で深い緑につつまれた山なみも、森も林も、暑さにあえいでいた。 青い流れに沿って、細長くのびている河原を、男が二人さかのぼっていく。 すたすたと先を行く男は、古ぼけ…

短編小説「燃える島」14/黄健
2022年01月30日 10:18
まず、3番手宛の電文を読み終えると、すぐ次の電文に目を走らせた。 「8時47分…… 中隊長以下全員6名 手榴弾ト自動小銃ヲタズサエ岸辺ヘ向カウ 敵ハ舟艇ヨリ降リテ イッセイニ上陸ヲ開始 岩ノカゲ 爆弾…

〈聴くシンボ〉(1月24日-1月30日)
2022年01月30日 08:00
「聴くシンボ」は、朝鮮新報電子版 DIGITAL SINBOのニュースを音声でお聞きいただけます。同サービスでは、1週間の主要ニュースをピックアップし、毎週日曜日にダイジェストでお届けします。生活のさ…

短編小説「燃える島」13/黄健
2022年01月28日 13:57
「いけない! きみの任務は、それではない」 大勲の言葉は厳しかった。それでも、彼の顔を哀願するような眼差しでじっと見つめていた貞姫は、あきらめたような、低い声で言った。 「それでは……、私にも手榴弾を…

短編小説「燃える島」12/黄健
2022年01月24日 07:57
やがて、通路の方から、李大勲中隊長を先頭に、それぞれ自動小銃と手榴弾を手にした中隊員たちの姿が現れた。貞姫は、一人ひとりの顔をじっと見た。中隊長以下全員6名、いずれの顔にもみないつもと少しも変わらぬ闘…

短編小説「燃える島」12/黄健
2022年01月24日 07:57
やがて、通路の方から、李大勲中隊長を先頭に、それぞれ自動小銃と手榴弾を手にした中隊員たちの姿が現れた。貞姫は、一人ひとりの顔をじっと見た。中隊長以下全員6名、いずれの顔にもみないつもと少しも変わらぬ闘…

短編小説「燃える島」11/黄健
2022年01月23日 09:46
どうか当たってくれるようにと心に祈るのだが、相手の敵艦は、あたかも野獣の群れのようにうようよしている。マストごとにはためく色とりどりの旗は、世にまたとない醜悪で憎いものに見えた。 ついにわが方の砲弾が…