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短編小説「鉄の歴史」5/ビョン・ヒィグン

ウンチルは、やっと、自分が肩に背のうをかけたままでいたことに気がついた。そしてあわてて、 「実は、工場を復旧するさい、何かの役にたてようかと思いまして、工場に散らばっているねじ釘を…」といって、ことば…

短編小説「鉄の歴史」3/ビョン・ヒィグン

だが傷は致命的であった。ビョンドはあくる日の朝、息を引きとった。 「おい、ウンチル、わしらが溶鉱炉を復旧したら、首相さまをお迎えして、わしらの手で最初の溶銑を流そうと約束したっけな…だけどこのからだじ…

短編小説「鉄の歴史」2/ビョン・ヒィグン

その日、高射砲によって10機も撃墜された損害にもこりず、敵機は二度にわたって平炉職場を爆撃したのだった。 平炉職場では流出の瞬間をひかえて、鉄がぐつぐつとにえたぎっていた。ところが、最初の爆撃のとき近…

安保3文書改定に非難集中

日本社会や在日同胞を取り巻くニューストピックを週に一度、紹介する。 安保3文書改定に非難集中 16日、日本で「反撃能力の保有」が記載された新たな安全保障関連3文書が閣議決定された。加速の一途をたどる日…

短編小説「鉄の歴史」1/ビョン・ヒィグン

戦争の砲火がやんでまだ3、4日ほどしかたっていない、ある早朝のことだった。 3年におよんだ戦禍によってひどく破壊された製鉄所は、まだ、深い朝もやにつつまれていた。れんがのかけらや、さびついた鉄片があち…

短編小説「澄んだ朝」14/コ・ビョンサム

首領のために突撃前へ!平壌市を建設するために突撃前へ!工場をたてるために突撃前へ!溶鉱炉で鉄を生産するために突撃前へ!新しい生活と未来のために突撃前へ!心臓からわきあがるおたけびの声がとどろいた。 朝…

〈魅惑の朝鮮観光〉平壌ースポーツ施設⑩「青春通りスポーツ村」

短編小説「澄んだ朝」13/コ・ビョンサム

「軍団長トンム元気ですか。声が聞けてうれしいです。すべての戦線にわたって総攻勢にうつるときがきたようです。王手をかけるときがきたのです」 最高司令官同志は、カチカチという秒針の音に耳をかたむけながら、…