
〈ものがたりの中の女性たち84〉「この体は私のもの、私はあなたの義姉よ」―元氏と南氏
2024年11月11日 08:00
あらすじ 朝鮮王朝宣祖代の文官であった元士安(ウォンサアン)の夭逝した義姉南(ナム)氏が、ある日突然彼の未婚の末の妹元氏に憑りつく。元氏は意識がもうろうとし、意味のないことをぶつぶつと呟き、自分が死ん…

〈私のノート 太平洋から東海へ 1〉ノーベル賞に沸く日本、抜け落ちた視点/乗松聡子
2024年11月02日 06:00
私は日本出身でカナダに通算30年住むジャーナリストの乗松聡子です。朝鮮新報に連載させていただけることを大変光栄に思うと同時に、重責を感じています。日本社会は、朝鮮学校差別をはじめ、過去に40年間朝鮮を…

〈西宮SEASIDE支部物語 3〉渦巻く葛藤、新報拡大は「おれの仕事じゃない」/趙利寛
2024年11月01日 06:00
30年前の記憶が蘇る。1994年、朝⻘の専従イルクンとして活動していた頃、⽇中のほとんどは朝鮮新報との時間だった。朝、⻄宮⽀部に届く160部の束を結んでいる紐を解き、紙⾯を開く。掲載されている日本全国…

〈続・歴史×状況×言葉・朝鮮植民地支配と日本文学 71〉三木卓
2024年10月26日 06:00
「ほろびた国」から「向こう側」へ 昨年他界した三木卓(みきたく)は、1969年に書いた初の長編散文作品「ほろびた国の旅」の、2009年の復刊版「あとがき」を次の一文で結んだ。「今の時代を生きる若い読者…

〈読書エッセー〉晴講雨読・独自の哲学を愉しむ内田樹『ためらいの倫理学』/任正爀
2024年10月21日 09:00
本欄で取り上げる本は、まずは朝鮮と関連するもの、次に物理学や科学史など自身の専攻に関連するもの、そして印象深い小説や詩などの文学作品が基本である。他方、ジャンルを問わず個人的に何らかの関係性があるもの…

〈学美の世界 68〉記憶のカケラ/朴美奥
2024年10月18日 17:00
今年で51回目を迎えた在日朝鮮学生美術展。51回展では、コロナ禍の中で開催が難しかった在日朝鮮学生美術展50回記念アートプロジェクト「旅するカケラ」が各地の展示場で行われる。 「旅するカケラ」とは、木…

熱海で「だれいき全国交流会2024」が開催
2024年10月18日 16:51
だれもが尊重される在日朝鮮人社会を目指して 在日朝鮮人社会におけるあらゆる差別や暴力の撤廃を目的とし、「だれもがいきいきと生きられる社会のために」を合言葉に活動する在日本朝鮮人人権協会性差別撤廃部会の…

〈時事エッセー・沈黙の声 52〉袴田巖さん再審無罪判決、人権確立を/浅野健一
2024年10月18日 11:05
事件から58年、自白・証拠の捏造を認定 1966年6月、静岡県清水市(現静岡市清水区)で起きた味噌製造会社の専務一家4人殺害事件で、同年8月に逮捕され80年11月に最高裁で死刑が確定した袴田巖さん(8…

〈西宮SEASIDE支部物語 2〉台本なしの討論、聞きたかった「本音」/趙利寛
2024年10月09日 10:36
風薫る朝、屋上から見える明石海峡大橋の景色は格別だ。海の水面が優しくキラキラ輝いている。どれだけの神戸朝高生たちがこの景色を見てきただろう。6月8日、神戸朝高でゴルフコンペの「チャリティー金贈呈式」を…

40年間に体感したありのままの朝鮮/朝鮮文化研究会第36回講演会
2024年10月07日 12:09
朝鮮文化研究会第36回講演会が9月27日、東京都内で開催され、在日本朝鮮人人権協会会員で清瀬市在住の在日2世・黄正基さんが「祖国訪問で見聞した朝鮮民主主義人民共和国の変遷 1981.5~2018.9」…