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〈遺骨は叫ぶ 7〉釜石鉱山・被災の実態不明、行政が調査すべき

落盤事故、さらに連合軍艦砲射撃の犠牲に 秋田県北の山村に生まれた筆者は、小学校が国民学校に改称された1941年に学校へ入学し、戦時教育を受けて成長した。日本が敗戦になる直前の45年7月14日、突然東の…

〈人物で見る朝鮮科学史 37〉朝鮮王朝文化の幕開け(1)

世界最古の石刻「天象列次分野之図」 高麗末期、政権内では大土地所有者である親元勢力と地方豪族出身の新興官僚層が対立、後者の中心に倭寇の撃退で大きな功績をあげた李成桂がいた。彼は明の軍を追い払う命を受け…

〈朝鮮通信使来聘400年 9〉歓迎された朝鮮良医

「東医宝鑑」は吉宗座右の書 朝鮮は医学先進国であった。 刊行された医学書は、200種類にも及ぶ。その最高峰の医書が「東医宝鑑」で許浚という国王の主治医が著した(1613年)。徳川吉宗は、この書物を生涯…

〈遺骨は叫ぶ 6〉三菱鉱業崎戸鉱業所・社史から消された7千人の朝鮮人炭鉱夫

廃墟と化した鉱山、痕跡留めぬ跡地 長崎県の西彼杵半島の外海を車で走ったのは、今年の3月中旬だった。春の晴れた日の角力灘は碧く光っていた。点在する小島の間で、漁をしている舟がかすんで見え、海の香を運んで…

〈朝鮮通信使来聘400年 8〉朝鮮物産の日本国産化

木綿、陶磁器、朝鮮人参などの貴重品 日本では朝鮮の物産が国産化された。磁器、木綿、朝鮮人参などである。日本で茶道が盛んになると、李朝の磁器は日本で宝物のように珍重された。 秀吉の戦争を「焼き物戦争」と…

〈人物で見る朝鮮科学史 36〉高麗の科学文化(9)

高麗の高い建築施工技術 現在、朝鮮半島には8つの世界文化遺産があるが、次の候補に挙がっているのが高麗の古都・開城である。朝鮮戦争時の爆撃を免れた開城には当時の面影を今に伝える数多くの遺跡があるが、その…

〈遺骨は叫ぶ 5〉秋田・花岡鉱山・生き埋めの朝鮮人救わず見殺し

重労働や虐待に抗議し中国人のいっせい蜂起も 1944年5月29日の昼近くだった。秋田県北にある花岡鉱山(現在は大館市)の七ツ館坑近くで、突如ドスンという音と同時に、地上が大きく揺れた。七ツ館坑落盤事故…

〈人物で見る朝鮮科学史 35〉高麗の科学文化(8)

朝鮮産生薬の研究書「郷薬救急法」 高麗時代の科学技術の特徴は、それが民族科学としての性格を強く帯びたという点にある。科学は分野的には医学、天文学から、技術は金属加工から始まるが、当初は自然発生的で素朴…

〈遥かなる高麗への旅・朝鮮史上初の統一国家 6〉鄭夢周/「東方朱子学の祖」、政治家、外交官、学識と徳の深い真の名相

足利幕府と交渉、倭寇解決 この身は死に死して百回死に絶えようと 白骨が塵となり土となり魂があろうとなかろうと 王に向けた一片丹心枯れることはない 科拳にトップ合格、希代の才能、歴史に名刻む 丹心歌で有…

〈遥かなる高麗への旅・朝鮮史上初の統一国家 5〉恭愍王/反元・改革の先頭に立つ高麗の自主性回復に尽力

暗殺、政治に大きな影 開城には直径13メートルの陵墓がふたつ並んでいる恭愍王(1351~1374)の王陵がある。向かって左が「玄陵」(恭愍王の墓)、右が「正陵」で王后・魯国公主(元・魏王の王女)の墓で…