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〈朝鮮と日本の詩人 53〉新川和江

寒がらぬ傷の淵を 公州から扶余へ バスの窓外には棚田がひろがり あちこちで農夫たちが 田植えの支度に余念がない  

〈朝鮮と日本の詩人 52〉上田忠男

山林丸ごと盗む日帝 食うための盗みに短銃が鳴ったのだ。それに対して如何なることが抗議され得るか。 またも一個の合法的な執行が静かな山林に谺する。 終わりのない貧乏に約束せよ 松は擔のために年輪を生んだ…

〈人物で見る朝鮮科学史 49〉世宗とその時代(8)

世宗の信任をうけた名医 三木栄の大著「朝鮮医学史および疾病史」では、「医方類聚」を「実に現存医書としては古今東西に比を見ない浩瀚なもの」と評しているが、残念ながら本国に原本は存在せず、壬辰倭乱時に加藤…

〈朝鮮史から民族を考える 14〉3.1独立運動と「民族代表」(下)

世界の新しい気運反映 「民族代表」研究における通説の問題点 3.1運動研究は朝鮮近代史研究の中でもっとも蓄積がある。とりあげられた論点は多岐にわたるが、とりわけ「民族代表」の評価をめぐっては、姜徳相―…

〈朝鮮服飾ものがたり 57〉ナムチョルリク

舞台服飾のひとつ。 上衣は戎服と呼ばれる軍服に属する。船遊樂に使った。 上下がつながるように藍紗で作った。 船遊樂には、真紅の冠帯をつけ、弓矢と弓を入れた入れ物や、環刀などを、腰の後ろまたは横につけた…

〈朝鮮と日本の詩人 51〉窪田章一郎

朝鮮戦争への憤り込めて いつ止むとなき戦する韓国の乏しき収穫に寒き冬来む 米兵の血はもう流すなといらだてる将軍の肚も言葉にて聞く 韓国の兵は人間のかずならじその血流せといひ放つ将軍 軍需品つくりて生き…

〈朝鮮史から民族を考える 13〉3.1独立運動と「民族代表」(上)

朝鮮のナショナリズムの原点 独立運動の主体的力量 1910年代の「武断統治」下の独立運動をめぐって、それは「閉塞期」のことであり、3.1運動はロシアの10月革命やウィルソンの民族自決主義に影響されたも…

〈朝鮮史から民族を考える 12〉反日義兵「戦争」

20年にわたる日本軍との交戦/交戦団体としての承認、外国に要請 日清戦争開戦を目的とする日本軍大部隊の朝鮮侵入、そして王宮占領をきっかけに始まった反日義兵闘争は、その後1910年代前半まで、ほぼ20年…