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〈朝鮮通信使来聘400年 5〉江戸日本と朝鮮の貿易

日本の衣料革命をもたらす 「17~19世紀に朝鮮と清、朝鮮と日本間の貿易はどの時代よりも活発に展開された」と、「朝鮮商業史」は評価する。 あまり知られていないが、江戸・日本と朝鮮は、最大の貿易取引国で…

〈朝鮮通信使来聘400年 4〉通信使江戸に行く

仇敵に拝礼、涙流し憤慨 通信使派遣が決定されると、国王は正使、副使、従事官の三使を任命する。 品格があり、学識豊かで、容姿の優れた者を選ぶ。何しろ朝鮮国を代表して外地に行くので、国威を辱めない人物を選…

〈遺骨は叫ぶ 2〉岩本発電所・飢えに苦しみ逃亡、絶望して自殺者も

落盤死、転落死、トロッコとの衝突死 群馬県の北部から流れる利根川に沿って、JR上越線が走っている。沼田市の岩本駅の裏側に、東京電力の長い導水管と岩本発電所が見えるが、この発電所は、太平洋戦争の末期に、…

〈人物で見る朝鮮科学史 28〉高麗の科学文化(1)

高麗時代の天文観測記録 918年に王建が建国した高麗は936年に全国統一を果たし、その後1392年までの約500年間、文化的にも隆盛を極め世界的にも知られた。英語のコリアが高麗に由来することはあらため…

〈人物で見る朝鮮科学史 27〉道詵と風水地理

民族性と迷信的なものが混在 物質を、それ以上分割できない粒子から構成されていると考え、それをアトム(原子)と呼んだのは古代ギリシャの哲学者デモクリトスである。その約2000年後、イギリスの化学者ドルト…

〈朝鮮通信使来聘400年 3〉家康、秀忠、家光の国書

永遠に隣国との和好を望む 通信使の使命は、国王の国書を互いに交し、国王と国王の信が通い合うようにすることにある。 江戸城における国書の奉呈こそ、通信使行事の中心である。 徳川将軍は全国の大名をひかえて…

〈人物で見る朝鮮科学史 26〉海東盛国・渤海(下)

朝鮮史の正統な位置付け 渤海の科学技術に関しては不明な点が多いが、日本の記録に貴重な事例がある。それは、859年に来日した烏孝慎という人物が日本に天文暦書「宣明暦」を伝えたというものである。それより約…

〈続・朝鮮近代史の中の苦闘する女性たち 18〉舞踊家 崔承喜(下)

絶賛を浴びて 1934年5月22日、崔承喜の第1回新作舞踊発表会の当日、東京は数十年ぶりの台風で暴風雨に見舞われた。それでも会場となった日本青年会館は観客で満ちあふれた。そして魅力あふれる彼女の踊りに…

〈人物で見る朝鮮科学史 25〉海東盛国・渤海(上)

牙をむきだした力強い石獅子 高句麗は長い間の外来侵略者との戦いで疲弊し、ついには唐と新羅の連合軍によって滅びたが、その領土を回復すべく698年大祚栄によって建国されたのが渤海である。しばしば、新羅が高…

〈朝鮮通信使来聘400年 2〉江戸日本、最大の歓迎体制

100万人が人垣を作って見物 1607年、家康の要請を受け入れて第1次通信使が派遣された。主な任務は国書を交わすことで、両国の信を通い合わせることであった。なお1次から3次までは連行された朝鮮人を連れ…