〈朝鮮史から民族を考える 11〉「乙巳五条約」の法的効力(下)
2008年02月13日 00:00
植民地支配の法的責任を問う 「不当・合法(有効)論」に対する批判 まず、条約形式の問題について。 当時の国際法の慣習と学説において、保護条約のような国家の安危に直接関連する重大な条約は、批准を必要とす…
〈朝鮮史から民族を考える 10〉「乙巳五条約」の法的効力(上)
2008年02月12日 00:00
朝・日会談の世界外交史的意義 「乙巳五条約」の法的効力問題の浮上 1905年の「乙巳五条約」は、日本による朝鮮植民地化の出発点となる条約であった。朝鮮では、「乙巳五条約」の強制調印直後から、この条約が…
〈朝鮮史から民族を考える 9〉大韓帝国の歴史的性格
2008年02月08日 00:00
無能と無力強調 植民地支配を美化 朝鮮近代政治史・外交史研究の不振 19世紀末から20世紀初頭にかけての朝鮮史の記述は、おもに日清・日露の角逐をはじめとする帝国主義列強の動きと、義兵闘争・愛国啓蒙運動…
〈遺骨は叫ぶ 10〉北海道・雨竜ダム・未発掘の遺体そのまま、実態の解明急げ
2008年01月21日 00:00
ダムの堰堤に犠牲者らを放置 戦時中に各地で盛んに造られたダムや発電所の工事に、たくさんの強制連行された朝鮮人が働かされた。どこの工事現場も機械の使用はほんの一部で、モッコ、リヤカー、トロッコを人力で動…
〈朝鮮史から民族を考える 8〉朝鮮の変革運動と世界史的課題
2008年01月16日 00:00
主体的成長過程の跡づけを 近代の変革運動=開化派と甲午農民軍 19世紀の80年代から90年代初の時期に、朝鮮では、国内体制を変革して列強の侵略を防ごうとする勢力が、二つ存在した。一つは革新官僚を中核と…
〈朝鮮史から民族を考える 7〉東アジア三国の分岐
2008年01月15日 00:00
資本主義発展の可能性を破壊 分岐の原因をめぐる論争 近代の東アジアにおいて、日本は帝国主義的自立をとげ、朝鮮はほかならぬその日本の植民地となり、中国は帝国主義諸国の半植民地になった。こうした三国の分岐…
〈人物で見る朝鮮科学史 45〉世宗とその時代(4)
2007年12月14日 00:00
世宗の右腕、李蕆 科学技術を国家的プロジェクトとして推進するためには、優れた科学者・技術者とともに、彼らを組織動員する人物が必要となる。世宗の右腕となってその役割を果たした人、それが李蕆である。李蕆は…
「朝鮮通信使来聘400年」の連載を終えて、再び/平和な関係を望む
2007年12月14日 00:00
朝鮮と日本の2000年の交隣の歴史 通信使を知れば江戸時代がわかる。通信使研究が深まれば江戸の姿は今とは違う様相を見せるであろう。そんな時節の到来が楽しみだ。 今回の通信使の話の連載は、在日同胞の朝・…
〈人物で見る朝鮮科学史 44〉世宗とその時代(3)
2007年12月07日 00:00
不敬罪に問われた「最高の技術者」 東洋では水時計を「漏刻」と呼んでいたが、その原理は「播水壺」を高い所に置き、そこから水が一定の量と速さで流れ落ちるように工夫し、「受水壺」に溜まった量で時を計るという…
〈朝鮮史から民族を考える 6〉近現代日本の対外関係の基底(下)
2007年12月03日 00:00
日本政府の変わらぬ朝鮮認識 「敗戦前」 現在、日本の対外関係について、戦前は対中国関係、戦後は対米国関係が基本であると見る理解が一般的である。 しかし、そのような見方は皮相的な理解であると思う。日本の…