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抱いた希望/姜希純

東京朝鮮文化会館に広がる演壇、ずらっと並ぶ弁護士の先生たち。集まったたくさんの同胞たちと大きな拍手の音。何年経っても忘れられない光景だ。 2013年、ウリハッキョを高校無償化制度から除外した日本政府に…

南武アボジキャンプ/趙晃來

8月24日、南武初級。41人の子どもたちが続々と体育館に集まってくる。南武初級のアボジキャンプがあるのだ。2016年に初開催し、今回で5回目となったアボジキャンプは夏休み最後の思い出作りとアボジたちの…

北アイルランドを知る/夫星琴

小学生の頃、英国の正式名称 United Kingdom of Great Britain and Northern Irelandを覚えるため、世界地図を広げアイルランドと色分けされた「北アイルラン…

アボジの思いを心にとめて/金サラン

「そんなふうに育てた覚えはない」。震える父の声に、後悔や不安よりも心の奥底にしまっていた思いが大声になって出た。「パパのことが大好きだから、もうルーツを隠したくないし、向き合っていきたいねん」。 朝鮮…

学美と私/玄明淑

ウリハッキョの学生が参加する行事は実にさまざまで、中央体育大会や芸術コンクールに口演大会などたくさんある。学生数の割合から考えると本当に忙しい。在日朝鮮学生美術展覧会(以下、学美)は、初中高のすべての…

明日を支える希望の汗/黄炳柱

今年も、ウリハッキョの生徒、学生たちによる夏期社会実践活動が始まった。かれらは活動期間、夏期学校の運営や同胞訪問、日校生サマースクールの動員活動や運営参加など、たくさんの貴重な経験をすることになる。私…

民族教育16年生/河美珠

先日栃木にある朝鮮学校を訪れた。初級部1年生のクラスにはたった1人しかおらず授業は先生とマンツーマンだ。その子は休み時間になると同時に外へ出てオンニ、オッパたちと元気に駆け回っていた。年齢に関係なく親…

故郷の味を追い求めて/金サラン

父が在日朝鮮人、母が日本人のわが家では朝鮮料理が食卓に並ぶことはほとんどなかった。いとこによるとハルモニは料理上手だったそうだ。しかし父に聞いても「貧しくて子どもの時は食べ物らしいものを食べていない」…

良妻賢母の呪縛/玄明淑

7月12日、オモニの7回忌を迎える。専任活動家のアボジを支え5人の子をウリハッキョに通わせ、苦しい家計を一身に担い働き続けたオモニは、同時代を懸命に生きぬいた在日朝鮮人2世の女性のひとりであり、「良妻…

笑顔もたらす「花火」を/金徳誠

夏休み、夏祭り、花火大会。子どもたちはこれらの単語を一つだけ聞いてもウキウキが止まらないだろう。その全部が揃ったイベントが西東京の八王子支部にある。「ハチアイフェスタ」だ。これは、2023年7月に4年…

舞台は一人では作れない/河美珠

5月23日、朝大でオープンキャンパスが行われ、去年に引き続き演劇に出演した。劇中模擬授業の準備をする朝大生のセリフで「もう卒業か…全然実感わかないな」と出てくる。教育実習をみすえた模擬授業も、卒業とい…

わが心よ、歌となりエルファとなれ/金サラン

悲しい時、嬉しい時、いつもそばに歌があった。ひとりっ子で留守番も多かった子ども時代、寂しさや怖さを歌がなぐさめてくれた。私が4歳の時に亡くなった父方の在日一世のハルモニとの唯一の思い出は、所かまわず常…

「中1」/玄明淑

今年度は7年ぶりに中級部1年生の担任になった。この6年間ずっと2、3年生を受け持ってきたので、毎日が新鮮でとても楽しいし、忙しい。もちろん授業で毎年全学年を担当しているが、朝読書から帰りのホームルーム…

ウリハッキョへの道/黄炳柱

東京都板橋区に位置する東京朝鮮第3初級学校。その第3ハッキョへの通学路のひとつにハッピーロード大山というアーケード商店街がある。「東上線通学班」に属していた方には特に馴染み深い道だと思う。私も、母校で…

学生最後の春に/河美珠

朝大に入学して4回目の春を迎えた。卒業年度になり早くも「学生最後」のイベントを数多く経験している。

表現者として/玄明淑

昨年末、意を決して開催した個展「温故知新」のメインテーマは済州四・三であった。二十代の頃、一度取り組んだテーマであったが酷評され封印、四・三70年を迎えた春に書いた「済州四・三抗争」は、それまで重ねて…

ウリマルでウリマウムを学ぶ/金サラン

「ウリマルの基本母音は『・ ㅡ ㅣ』、『天 地 人』を現します」。ソンセンニムとの初回授業。朗々と語る姿に壮大なウリマルの地平が開けていくような感銘をうけた。 その数カ月前、民族を取り戻したい一心で大…

育児のち青商会、時々ゴルフ/金徳誠

私事で恐縮だが、昨年8月に女の子が生まれた。幸いにも会社から育児休暇をもらった私は、第三子にして初めて育児の大変さを体験したような気がしている。 そんな中、「ウリ民族フォーラム」の西東京開催が決まり、…

教え方のコツは?/河美珠

アルバイトで塾の講師をしている。教える過程で自身も学びたいと考え、始めたバイトだが、最初の頃は生徒たちがちっとも授業を聞いてくれなかった。教え方や教材理解が足りなかったということもあるだろう。しかし一…

イルムは私の生き方/金サラン

「木村愛」という名で30余年生きてきた私は、数年前に初めて参加したある青年民族団体で「金サラン」と呼ばれるようになった。朝鮮人として認めてもらえた気持ちがした。 数カ月後の、2022年5月。同胞の友人…