公式アカウント

排除が常態化する社会で

部屋を借りることが、これほど労力を要するとは思わなかった。夫婦そろって朝鮮籍で、同胞機関勤務。「審査が通らなかった」「オーナーの意向で」。筆者自身、説明のない拒絶に何度も直面した。だからこそ、同胞の住…

「不在」の気付き

朝大と日本体育大学の間で結ばれたスポーツ交流協定の締結10周年記念イベント(6月21日、朝大)でのこと。日体大チアリーダー部のある学生は、朝大を訪れるにあたり不安はなかったかという質問に対し、「私たち…

What am I?(私は何者か?)

東京朝高学区の初中級学校に通う中3生徒たちを対象にした東京朝高オープンスクール(6月)の取材時、特別授業を見て回った。 英語の授業をのぞいてみると、ビンゴゲームが行われていた。内容はMBTI(16タイ…

立派な校門の背景には

取材では、各地の朝鮮学校を訪ねることがとても多い。児童・生徒や教員はもちろん、地域同胞など本紙が取材するべく対象たち、ひいては同胞社会の「本拠地」がまさしく学校であるからだ。 その学校の出入口としての…

世界までの道のり

ITTF世界卓球選手権(カタール・ドーハ)が閉幕した。今大会で注目が集まったのは朝鮮のキム・グムヨン選手と張本美和選手の対戦であった。同胞や日本の卓球ファンだけでなく中国をはじめとする海外ファンの関心…

真の友を選ぶ

モスクワで開かれた大祖国戦争(対独戦)勝利80周年記念式典には、27カ国の首脳が列席した。その中には、「アフリカのチェ・ゲバラ」と呼ばれる西アフリカ・ブルキナファソのイブラヒム・トラオレ大統領(37)…

奇跡を実感

昨年12月に開館した「神戸在日コリアンくらしとことばのミュージアム」の取材で、3月中旬にはじめて兵庫の地を訪れた。 神戸市長田区にあるミュージアムは、その名の通り、この地での在日朝鮮人の暮らしを十分に…

足跡

3月23日に行われた留学同東京の総合文化公演のタイトルは「자욱」だった。「자욱」とは朝鮮語で「足跡」を意味する。朝鮮では先代たちの歴史を指すときに比喩表現として用いられる。留学同の前身である朝学同(在…

2年間の成果を目撃

「もっと小さい頃から、ウリハッキョに通ってみたかった。そしたら、同胞社会の温かい生活や活動にもっと関われたかも」 9日の朝鮮大学校卒業式で卒業生への取材時、2年前の4月に編入生として朝大に入学した金広…

国境越えた闘いの記憶

先日、本紙に掲載された黒人運動家の寄稿で、朝鮮と米国黒人解放運動の間に築かれた連帯について触れられた。双方が発行した新聞などに目を通すと、当時の闘士たちのリアルな息遣いが感じられる。

「ウリハッキョ」

近年、金剛山歌劇団のツアー公演では、民族教育や「ウリハッキョ」をテーマにした曲が度々うたわれてきた。1月30日、47年ぶりに開催された沖縄公演も例外ではなく、当日のステージでは歌謡曲「ウリハッキョ、ウ…

空港の熱気

年始に平壌で行われた迎春公演(ソルマジ公演)に参加するために朝鮮を訪問した在日朝鮮学生少年芸術団が日本に戻り約1カ月が経った。大勢の同胞たちで溢れかえった空港の熱気は忘れられない。 1月11日夜、羽田…

教員たちの姿

各地の朝鮮初中高級学校の教員や関係者689人が参加した2024年度朝鮮学校教員たちの教育研究集会(1月18、19日、東京中高)は、新任の教員からベテランの教員まで参加者誰にとっても学びの多い2日間だっ…

一世同胞に教わる

一世同胞たちの高齢化が進む中、かれかのじょらの人生を辿る形で、先代の記憶や営みを文字に起こし、後世へ語り継ぐことを目的とした連載「記憶を歩く」が始まり約1年半が経過した。これまで本紙の記者は、10人の…

正月の朝

正月の弛んだ朝。布団にくるまりながら、アラーム音を鳴らさないスマホをそっと手に取る。ぼやける視界の中、指はプログラムされたように朝鮮新報のHPへと動かされる。すると、未だ半開きの目に飛び込んできたのは…

ベガルタの太陽

記録、記憶に残るプレーヤー・元ベガルタ仙台の梁勇基さんの引退試合(14日)は、かれが仙台に愛される所以を感じることのできたものだった。 スタジアム正面には梁さんの写真とともに「RYANG YONGI …

シリア情勢悪化の根源

4カ月前に訪問したシリアで予期せぬ事態が発生した。当時、国を率いていたアサド政権が崩壊したのだ。遠い国の出来事と思うかもしれないが、反帝自主を掲げるシリアと朝鮮はとても近い関係性にあり、首脳間の祝電交…

朝大生から感じた祖国

朝鮮大学校卒業学年の学生たちが8月から11月にかけて3陣に分かれて祖国を訪問した。第2陣で訪問した文学歴史学部、外国語学部、理工学部の3人の学生たちに取材で聞いた話は、とても新鮮だった。 訪問初日から…

分会に求めるもの

「20代で結婚し、1世のオルシンたちから呼びかけれて素直に聞いちゃった」。 「総聯分会代表者大会2024」に参加していた李由順さん(64、女性同盟北海道・札幌支部平岡分会分会長)は、分会との出会いを聞…

取り越し苦労か

東京第2初級で2日に開催されたオリニフェスタ2024には、地域に住む学齢前の同胞幼児とその家族らが参加した。 毎年開催される同校のオリニフェスタは、学校関係者や各同胞団体が一丸となって準備する。当日は…