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クアラルンプール事件をめぐる疑問点

2017年03月08日 10:42 主要ニュース 共和国 対外・国際

(1)「素手なら絶対に死ぬ」/「VXの使用」に疑問

マレーシアの現地警察は2月24日、空港で死亡した男性の遺体から「猛毒の神経剤『VX』が検出された」と発表した。しかし朝鮮側は男性の死因は心臓発作であり、VXが使われた根拠はないと抗議した。

VXは国連があげた大量殺傷兵器に属す毒剤で、化学兵器禁止機構(OPCW)によってその使用、製造、保有が禁じられている。サリンと同じ有機リン系化合物で、常温ではオイル状で無臭。皮膚にふれたり吸い込んだりすると神経に作用して呼吸ができなくなり、数十分で死に至るという。致死量は数ミリグラム程度で毒性はサリンよりもはるかに高いとされる。

マレーシア警察は、実行犯が「素手」でVXを扱い犯行に及んだと説明しているが、これについて多くの専門家が疑問を呈している。九州大学の井上尚英名誉教授(神経中毒学)は、VXは皮膚にふれただけで吸収されるため、「素手なら絶対に死ぬ」との見方を示した(J-CASTニュース)。

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