「ALL山口」で守り、発展/パネルディスカッション、山口民族教育フォーラム「Re:START」
2017年02月15日 20:05 主要ニュース「民族教育実施70周年記念 山口民族教育フォーラム『Re:START』」(12日、下関市)の2部パネルディスカッション「山口民族教育の今」では、山口初中の教員と保護者、青商会、朝青のパネラー8人が議論し、「ALL山口」で民族教育を守っていく必要性が述べられた。
民族教育について熱く議論
県青商会の金耐豪幹事長の司会のもとに行われたパネルディスカッションではまず、県内在住の同胞152人が答えた山口の民族教育に関するアンケートの結果が報告された。「民族教育は必要だ」と答えたのは82%で、その理由について「民族の言語や文化、アイデンティティー」と答えたのが77%だった。また「朝鮮学校に子どもを通わせたいと思う」は63%で、その理由は「家庭教育だけでは民族の文化、誇りを教えられないから」(30代女性)、「語学が必要だから」(40代男性)、「統一祖国に貢献する人間になってほしいから」(50代男性)などとなった。一方、「いいえ」「どちらとも言えない」の理由には「同級生がもし一人もいない状況だったら考えてしまうかもしれない」(20代女性)、「近くにないので」(30代男性)、「経済的に裕福であれば通わせたい」(40代女性)などで、「朝鮮学校が抱える問題」では1番に「学生数」、2番に「経済的負担」、そして現状を打開するためには「学生数増加」が一番に挙がった。
これらを踏まえて、山口初中の盧仙花教員は「朝鮮学校こそが在日コリアンとしてのアイデンティティーをしっかり持ち、日本社会や国際社会で胸を張って生きていける子どもたちが育つ場所だ」と指摘。「子どもたちと教員たちが、家族のように過ごす小さな朝鮮学校ならではのメリットを存分に活かしていきたい」。