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〈金正恩委員長の活動・2016年11月〉西部の最前線部隊を相次いで視察

2016年12月13日 13:39 主要ニュース 共和国

前線を守り抜く期待と確信を表明

金正恩委員長の動静を伝える報道が相対的に少なかった先月に対し、連日にわたって精力的な活動が報じられた11月。とりわけ、9月6日以降、伝えられていなかった軍事関連施設への現地指導に関する報道は7回に及んだ。

不測の事態への対応

金正恩委員長は今月、朝鮮人民軍の指揮部や各部隊を相次いで視察。特に西部の前線に位置する麻蛤島防御隊(11日付、朝鮮中央通信)と、西南前線に位置する水域最南端のカルリ島前哨基地と長在島防御隊(13日付、朝鮮中央通信)を立て続けに視察したことは、内外の注目を集めた。

西部前線の麻蛤島防御隊を視察する金正恩委員長(朝鮮中央通信)

西部前線の麻蛤島防御隊を視察する金正恩委員長(朝鮮中央通信)

黄海南道の甕津半島に位置する麻蛤島は、北方限界線(NLL)付近にある南朝鮮の白翎(ペクニョン)島まで約18キロ。金正恩委員長は、「同防御隊のように敵と直接対峙している最前線の軍人は、誰よりも革命的信念が透徹していなければならない」「戦闘が起これば麻蛤島防御隊の軍人が役割をしっかり果たさなければならない」と指摘した。

背景には、無能な統治者・朴槿恵の政権崩壊による混乱などがある。

朴槿恵の友人・崔順実が国政全般に介入していたという「崔順実ゲート」の実態が次々と明らかになり、南朝鮮民衆の怒りが頂点に達した11月。朴政権は政権崩壊の危機に直面したのと時を同じくして、10月から11月にかけて、米軍との合同軍事演習を実施。「北の脅威が現実性を帯びている」などとしながら、米原子力空母ロナルド・レーガンなどを投入し、北の特殊部隊や潜水艦に対する攻撃を想定した侵略的な軍事訓練を大々的に行った。さらに混乱に乗じて、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)締結を強行。「北の脅威に対応」するものとしながら、米日南の三角軍事同盟の一体化に拍車をかけた。

「北の脅威」をことさら強調し、同族対決を煽ることで政権の危機を回避しようとするのは、南の保守政権の常套手段だ。

金正恩委員長の相次ぐ最前線部隊への視察は、不測の事態に備えるための対応といえる。

金正恩委員長は、カルリ島前哨基地を視察し、新たに再構成した「延坪島砲撃計画戦闘文書」を承認。戦闘陣地を見て回り、基地の戦闘準備と戦闘力の強化で提起される課題を示したうえで、西南戦線水域の最南端哨所を命懸けで守っていくことへの期待と確信を表明した。

カストロ氏死去に深い弔意

11月25日、キューバ革命の指導者であるフィデル・カストロ・ルス前国家評議会議長の死去したニュースが全世界を駆け巡った。

金正恩委員長は27日、ラウル・カストロ・ルス国家評議会議長に弔電を、駐朝キューバ大使館に花輪を送り、翌28日には駐朝キューバ大使館を訪れ、哀悼の意を表した。

金正恩委員長は、フィデル・カストロ氏を追慕して黙とう。弔意録に、「卓越した指導者は逝去したが、その尊名と業績はわれわれの記憶の中に永遠に生きるだろう。偉大な同志、偉大な戦友を失った痛みを抱いて」と哀悼の言葉を記した。

フィデル・カストロ氏の死去を受け、朝鮮では28日から3日間を哀悼期間とし、主要機関の庁舎などに半旗を掲げた。朝鮮が外国要人の死去を受け哀悼期間を設けるのは、04年のパレスチナ自治政府のアラファト議長死去時以来。

また、党および国家代表団をキューバに派遣。代表団は一連の追悼行事に参加し、キューバ国民とともにフィデル・カストロ氏の死を悼んだ。団長である崔竜海党副委員長と会談したラウル・カストロ議長は、「これまで以上に朝鮮とより固く手を取り合い、帝国主義に反対する闘争で常に共にする」としながら、金正恩委員長への謝意を伝えた。

1959年のキューバ革命以後、長く友好関係を結んできた朝鮮とキューバ。86年にはフィデル・カストロ氏が朝鮮を訪問し、金日成主席と会談している。国交樹立55周年を迎えた昨年には、キューバ代表団が訪朝し、朝鮮政府の手厚い歓待を受け、金正恩委員長との会談も行われた。

フィデル・カストロ氏の死去に際した金正恩委員長の一連の温情あふれる措置は、先代が築いた友好関係が揺るぎないものであることを改めて内外に示した。

(金淑美)

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