〈月間平壌レポート 11月〉拡大する紋繍地区の病院街
2016年11月24日 16:46 主要ニュース 共和国“最先端医療を無償で”
【平壌発=金志永】近年、東平壌の紋繍地区は大型プールなど様々な施設が建設され変貌を遂げている。特にその一角に医療施設が相次いで新設され、病院街と呼ばれるようになっている。
社会主義保健制度
ここに平壌産院が建てられたのが1980年。2001年には高麗医学総合病院が開院した。金正恩時代になり、平壌産院乳腺腫瘍研究所(2012年)、柳京歯科病院(13年)、玉流児童病院(13年)が建てられた。今月1日には柳京眼科総合病院が運営を始めた。すべて大型の医療施設だ。
朝鮮人民は社会主義保健制度の恩恵を等しく受けている。その最大の特徴は、無償医療が全面的に実施されていることだ。
金日成主席は1960年代に発表した労作で、社会主義医学は予防医学であるとのテーゼを示した。それに沿って国内には、すべての人々が定期的に検診を受けるシステムが整っている。平壌市の場合、洞(東京の「町」に該当)ごとに診療所があり、洞診療所の医師たちが、担当地区を定期的に戸別訪問し、住民たちの健康状態をチェックしている。
治療を受けなければならない住民は、洞診療所を訪ねることになる。病気や怪我の程度によっては、区域病院や市病院にカルテが移される。高度な医療が必要だと判断されれば、中央の総合病院で改めて診察を受ける。
このようなシステムが運営されているため、紋繍地区の病院では平壌市民だけでなく、地方都市や農村地域の住民が診察、治療を受けている。