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“ジュネーブの風、日本でも”/女性差別撤廃委員会審査、勧告を受けて院内集会

2016年04月01日 16:09 主要ニュース 権利

複合差別の実態広める

国連欧州本部で行われた女性差別撤廃委員会(CEDAW)による日本定期報告書審査(2月16日)に参加した先住民族アイヌ、部落、在日コリアン、沖縄の女性、移住女性、障害のある女性、LBT当事者ら、マイノリティ女性たちが3月28日、衆院第一議員会館で「マイノリティ女性が直面する課題を何とかするのは今!―女性差別撤廃委員会日本審査と勧告報告」と題して、集会を行った。約100人の市民が参加した。

集会には約100人の市民が参加した。

集会には約100人の市民が参加した。

1985年に女性差別撤廃条約を批准した日本が、同委員会の審査対象となったのは今回で5回目。3月7日に公表された日本政府への勧告を含む総括所見では、複合差別を禁止する包括的な差別禁止法の制定、マイノリティ女性の権利強化のための暫定的特別措置の採用等、50段落中25段落、25項目中13項目でマイノリティ女性について触れられた。

反差別国際運動(IMADR)の原由利子事務局長は「日本の女性が直面する課題の中でマイノリティ女性の課題がその過半数を占める重要課題となった」ことを高く評価し、その背景には「現地に向かい複合差別の実態を訴えた当事者たちの存在と切迫した差別状況、そして国連が20年以上かけて複合差別に関して理解を深め、それを一般勧告としてガイドライン化した、国際社会の発展があったこと」を指摘。「マイノリティ女性たちの連帯を深め、一人ひとりの経験を広げ、日本社会の風を変えていこう」と訴えた。

国際社会での訴え

「先住民族アイヌは植民地化された歴史により、現在も差別と貧困を余儀なくされている。その中でもアイヌの女性は最下層に位置している」。

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