留学同結成70周年記念集会、参加者たちの決意
2015年09月19日 15:03 主要ニュース「歩むべき道探し出す」
「在日本朝鮮留学生同盟結成70周年記念集会」(12日、東京)では、各地で奮闘する留学同の卒業生たちが壇上にあがり、それぞれの思いを述べた。
一橋大学大学院に通う李杏理さん(28)は留学同を通して初めて同胞の友人を持ち、ともに活動しながら「何度ウリハッキョに行きたいと思ったことか」と思いを吐露。大学院で在日朝鮮人史について研究している李さんは、「ヘイトクライムをはじめ在日朝鮮人に対する殺伐とした雰囲気が蔓延している日本社会でも、私たちは絶対に埋没してはいけない。留学同で得た経験を活かして、朝鮮民族の真の解放のために多くの人々と知恵を分け合い、同胞たちが輝ける場を作り上げたい」と語った。
明治学院大学の鄭栄桓准教授(34)は「朝鮮近現代史や在日朝鮮人史について研究するきっかけを持ち、その知識の基礎が築かれたのが留学同だった」と述べ、「在日朝鮮人史や歴史歪曲について一生懸命勉強して、多くの人々に発信しようとしている留学同の後輩たちの姿を見ながら勇気と刺激をもらっている。これから在日朝鮮人の地位向上のために力を合わせて闘っていこう」と呼びかけた。
総聯愛知・東春支部の李博之委員長(50)は、「留学同の活動に参加する過程で民族の自主意識が芽生え、祖国や指導者に魅せられた。総聯のために活動しようと決意を固めたのも、そのためだ。専従活動家としての原点は留学同にある」と振り返った。そして、唯一の海外同胞大学は朝鮮大学校であるが、留学同も同胞学生たちの民族心を呼び起こす「同胞大学」として大きな役割を果たしていると述べ、「代を継いで留学同を守り、活動を盛り上げていくためにバックアップ活動に力を注ぎたい」と力を込めた。
大阪朝鮮人社会科学者協会の金禎文顧問(76)は祖国解放前に生まれ、学校に通ったことがなかったが金日成主席から送られてきた教育援助費と奨学金のおかげで大学に通うことができたという。「その大学で留学同と出会い、祖国や民族について知り、自分の歩むべき道を探しだした。祖国のために本分を全うしようと、10年以上留学同中央で活動してきたが、そこで得られたものも多かった。これからも祖国と指導者に忠実な組織として活動を続けてほしい。留学同結成70周年を迎えることができて感無量だが、(10年後の)80周年の記念集会にもぜひ参加したい」と語った。
8月23日~9月9日にかけて祖国を訪問した代表団の一員であり、留学同結成70周年記念事業の実行委員長を務める成尚旗さん(立命館大学4年)は「先輩たちの崇高な信念と絶え間ない努力があったからこそ今の留学同がある。在日朝鮮人としての矜持と祖国で学んだ多くのことを胸に刻みながら、『留学同結成70周年記念公演』(12月19、20日)に向けて同盟員たちの力を結集させていきたい」と決意を語った。
(李永徳)