「橋の上に立ち続ける宿命を引き受ける」/柳美里
2015年08月25日 09:57 主要ニュース 文化・歴史異邦人と同胞の意識と

統一旗を背景に祝典のフィナーレであいさつする出演者たち
私は、今年の4月から、福島県南相馬市に住んでいます。15年間暮らした神奈川県鎌倉市の自宅を売却して、家族で南相馬に引っ越したのです。高校1年生になる息子は、南相馬の公立高校に通っています。
私は、福島第一原子力発電所から半径20キロ圏内が「警戒区域」として封鎖された2011年4月22日から、原発周辺地域に通いはじめました。そして、原発事故後、南相馬市役所内に設置された臨時災害放送局「南相馬ひばりFM」で毎週金曜日「ふたりとひとり」という番組のパーソナリティを務めています。「ふたりとひとり」は、地元の方とお話しをする番組で、現在166回―332人の方のお話を放送しています。