〈それぞれの四季〉女子会プラン「ケジュボン」/孫正恵
2015年03月10日 10:19 コラム 文化・歴史飲食店や宿泊施設で最近よく目にするようになった「女子会」プラン。私もこれまでそのサービスを活用し、さまざまな女子会に参加してきた。その中でも紹介したい女子会がある。
私がその人たちと出会ったのは、昨年の夏、朝青東京によるプロジェクトの一環で制作された映画「ケジュボン」の活動に携わるようになってから。その制作活動には毎回5~6人の女性も参加していたが、仕事の後、ビールを片手に熱く語り合うようになった。
一般の女子会で話題のTOP3といえば、「仕事・恋愛・趣味」だろう。しかし、このメンバーの違う所は、話題の中心が「ケジュボン」や同胞社会についてだった。1世顧問から聞いた「在日朝鮮人の歴史」や、まだまだ現役の頃と変わらない、彼らの劣ることのない情熱について語り合ったりするなど、話が尽きない。
活動家だったり、学生だったり、歌手だったりと、職種が違えど、それぞれの場で日々奮闘する彼女たちに私はいつも勇気をもらっている。彼女たちと出会わなければ「仕事でもないのに」と、投げやりな感情を持って「ケジュボン」の制作に取り組んでいたと思う。
映画の制作活動は終わったが私たちの友情は今も変わらず続いていて、ふとした時に集まっては、笑いあう仲になった。今日もそれぞれの持ち場で奮闘し、同胞社会について熱く語っているのではないかと思うと、心がホッと暖まるのだ。
(理学療法士)