〈暮しの周辺〉留学同京都、結成70周年記念総合文化公演を準備しながら/洪滉仁
2015年02月18日 10:45 文化・歴史 コラム留学同が結成されて今年で70年。今留学同京都の学生たちは、結成70周年を記念した総合文化公演を成功させるため、毎日練習に励んでいる。振り返ると去年の4月ごろから学生たちと議論をはじめ、行事の方向性や内容など、少しずつ企画を練ってきた。この原稿を書いている時点で、本番まであと5日。この時期になると、学生たちは朝早くから夜遅くまで練習に余念がなく、寄宿舎に泊まる学生も増えてくる。そのような同胞学生たちの公演に取り組む熱意には、毎年驚かされる。セリフを修正したり、道具を揃えたり、本当に寝る間を惜しんで準備しているのだ。だが、そのような夜を徹した取り組みができるということが、学生団体ならではなのかもしれない。私も学生たちに負けまいと必死に宣伝活動を行っているが、果たしてどれだけの人に観に来ていただけるか、正直なところ本番まで不安を隠しきれない。
公演の準備をしながら考えることは、同胞社会発展のために、私たちにしかできないことは何なのか、である。若い世代として、活発に活動する姿を同胞の人たちに観てもらいたいという気持ちもあるが、時間をかけて議論を重ね作り上げた言葉を、演劇や舞踊、農楽といった手法で伝えるということが、学生団体である私たちにしかできないことだと思っている。この文章が紙面に載るころには公演は終わっているが、記事を誇らしく読むことができるように、最後まで学生たちとともに夜を徹して準備をしたい。(留学同京都委員長)