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米韓合同軍事演習をただちに中止せよ/日森文尋

2014年08月21日 09:47 主要ニュース

8月18日に始まった米韓合同軍事演習「乙支フリーダム・ガーディアン」は、ただちにやめるべきである。

軍事演習が「北への侵攻作戦」であることはすでに分かっていたが、とくに今回は「北の核使用に対する先制抑止戦略」なるものを含んでいるという。これは、朝鮮の核貯蔵施設などを襲撃し占拠するなど、地域限定的な占領作戦をいくつも準備していることを示している。平壌を短期間で占領する軍事作戦と同様、危険きわまりない謀略である。何よりも「先に攻撃を加える」という以上、侵略戦争以外の何ものでもない。

私たちは、米韓軍事演習を即刻中止するよう強く要請する。

韓国・朴槿恵政権は、朝鮮侵略のための軍事演習のさなかに南北高官協議を開こうと提案しているが、虫が良すぎる。侵略演習の危険性を覆い隠そうとしているにすぎないとの疑念が浮かぶ。

米韓軍事演習は、朴大統領の光復節演説から3日後に始まっている。演説では、朝鮮に対して核放棄と改革開放を要求した。朝鮮の体制崩壊と吸収統一を狙っていることが明らかである。演説ではまた、南北間での共同事業の推進を提案した。しかし、その前に、朴政権はみずからの責任において共同事業ができる環境を作らなければならない。少なくとも、5.24措置は撤回しなければならないし、米韓軍事演習という対話を阻害する行為は中止すべきである。

軍事演習を主導している米国は、高高度ミサイル防衛(THAAD)の韓国導入を画策している。日本も含めてMD体制を構築しようとするものである。それはまた、米日韓軍事情報共有覚書(MOU)づくりを通じた軍事的一体化を画策するものである。

MOU締結の問題性と危険性は明白である。①米軍需産業をもうけさせるために日韓両国に巨額の出費を負わせようとしている。②「北の核・ミサイルの脅威」を口実としながら、むしろ中国とロシアを軍事的に牽制しようとしている。「北の脅威」はねつ造にすぎないのである。③大国間の軍事対立を増幅させ、アジアにおける軍事的緊張を飛躍的に高めることで、日本や朝鮮をはじめとしたすべてのアジア民衆から、平和な暮らしを奪い去ろうとしている。

米国は軍事演習を強行したり、MD体制の構築を図ったりすることをやめ、南から撤退するべきである。そして、いまこそ朝鮮と真摯に向き合い、平和協定締結に向けた話し合いに応じるべきである。

(朝鮮の自主的統一支持日本委員会 議長)

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