〈人・サラム・HUMAN〉文芸同大阪・顧問／金君洙さん（71）

揺るぎない思いで日々研鑽

朝鮮学校を歌で応援しようという趣旨のもと開催された大阪ウリミレコンサート2025（9月19日）で、独唱「いつも輝けわが総聯」を披露した。

音楽好きの家庭に生まれ、小学5年生の時に東大阪第1初級に編入。東大阪中級、大阪朝高（いずれも当時）を卒業し、同胞企業に務めた後、大阪朝鮮歌舞団に呼ばれた。歌手として活動していたが、肝臓病を患ってしまい1年ほどで歌舞団から身を引くことに。その後は、府内の朝鮮学校の一室を借りて、歌の練習に励んだ。１９８８年の朝鮮創建40周年記念女性同盟大阪１千人コンサートでは合唱団の指導を任せられ、同年から5年間、東大阪地域の女性同盟コーラス部「ムグンファ」の講師を務めた。音楽活動に励む傍ら、分会にはじまり、商工会、教育会などで数々の役職を歴任し、「総聯と共に歩んできた人生だった」と振り返る。

これまで、歌唱の研鑽を続けてこられたのは祖国、組織、同胞に貢献したいという揺るぎない思いがあったからだった。「ウリノレの魅力は同胞たちの生活と共にあり、在日朝鮮人たちの気風と民族心が反映されている。なによりも、歌えば同胞たちが喜んでくれるし、感情を共有できる。それが原動力だ」。

そのような思いもあり、大阪ウリミレコンサートに毎回参加してきた金さん。「高音の発声法など引き続き研鑽したい。学んできたことをすべて歌に込めて、その内容をしっかり伝えることで、同胞たちの力が湧くような歌唱を目指したい」。

（晟）