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「ウリハッキョ」

2025年02月19日 13:30 取材ノート

近年、金剛山歌劇団のツアー公演では、民族教育や「ウリハッキョ」をテーマにした曲が度々うたわれてきた。1月30日、47年ぶりに開催された沖縄公演も例外ではなく、当日のステージでは歌謡曲「ウリハッキョ、ウリ未来」が混声重唱で披露された。

実行委員会共同代表のさんは、同公演に先立ち催された鹿児島公演で、この曲を聴いて「涙があふれた」と語ったが、似たような経験をした人も少なくないのではないだろうか。

歌と共にスクリーンに映し出された授業風景や通学路、校内に咲くたくさんの笑顔たち―。異なる会場で決まって目にするのは、それを観て涙をぬぐう観客たちの姿だった。逆に言えば、かれらの姿が目に留まるのは、ステージを観るたび筆者も、同じように胸が熱くなるからだろう。場内に響き渡る「ウリハッキョ」というフレーズに、懐かしさや温かさを覚え、自然と顔が綻ぶのだ。

他方で、民族教育関連の記事を書く際、それを朝鮮学校と表記することが多々ある。呼称ではない実態に即して伝えようとするためだが、これがまた、しっくりこない。

今回の公演は、その理由が「ウリハッキョ」という言葉の特別さにあるのだと改めて教えてくれた。「ウリハッキョは私たちの故郷」、「ウリハッキョ、ウリ未来」。これまでステージで披露された曲のタイトルにあるとおり、それほど特別な言葉なのだ。

(賢)

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