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「高校無償化」実現への決意/群馬初中に3万余羽の折鶴

2013年04月10日 16:24 主要ニュース

「オモニたちが世界を変える」

群馬初中入学式で展示された数多くの折鶴(5日)

群馬朝鮮初中級学校の入学式が行われた今月5日、会場となった同校体育館には数多くの折鶴が展示され、同胞たちの目を惹いていた。

折鶴は、朝鮮学校生徒への「高校無償化」制度適用を願った「私たちの夢、私たちの心プロジェクト」(1月末~)によるもの。北海道から九州までの日本各地だけでなく、平壌、ソウル、海外の同胞から届けられた折鶴は、4月末に国連社会権規約審議委員会で要請活動を行うオモニ会の代表らが、ジュネーブに持っていき、文科省側にも手渡す予定。

同校によると、17日現在、3万7,264羽の折鶴が集まった。また、同時に行われてきたジュネーブにオモニ代表を送るための募金運動では、500万円以上が寄せられた。入学式で校長は、あいさつでこのことを伝え、「どれだけ多くの同胞、生徒だけでなく、日本人までもが、高校無償化適用要請抗議運動に参加したかについて、このとてつもない数字が示している。朝鮮学校への無償化実現が一日も早く達成されることを心から願っている」と強調した。入学式に参加した新入生の保護者、そして地域同胞たちは、短い期間で幅広く展開された運動に、同胞社会に今も根づいている相互扶助の精神を感じていた。

プロジェクトは群馬初中オモニ会が発案した。昨年の第9回オモニ大会で、卒業後の進路に不利益をもたらすことになるかも知れないのに、自ら親を説得し、朝高生としての誇りと尊厳をかけて原告として無償化裁判を起こすことを決意した愛知朝高生の話が紹介され、群馬初中オモニ会の心を打った。

群馬のオモニたちはすぐに何か行動を起こそうと決起し、国連へのオモニ代表派遣の際に、その代表らに折鶴を託すことを決め、そのアピール文を群馬初中、女性同盟群馬との連名で日本各地のオモニ会に宛てた。すると、朝鮮新報に掲載された群馬初中オモニ会の呼びかけ、「オモニだけではなく、アボジやたくさんの同胞たちにも積極的に参加してもらいたい」という文言も手伝い、プロジェクトには老若男女の幅広い同胞が参加した。

発案に関わった群馬初中オモニ会副会長の金敬淑さん(40、女性同盟中北支部前橋分会委員)は、広島平和記念公園内に平和の象徴として捧げられている折鶴からインスピレーションを得て、日本の高校生と平等な権利を求め平和な日本社会になってほしいという願いも込めたと振り返る。また朝鮮学校生徒への民族差別という「病」を早く治してほしいという「願い」を折鶴作成に込めたのだという。

金さんは、多くの折鶴を眺めながら、「他地方の同胞たちに感謝している。感慨深い」と語った。また、プロジェクトの過程で、折鶴に書かれた同胞の名前を見て、朝鮮大学校に通った頃の同世代の同胞が朝鮮学校を必死に守っている活動に携わっていることに多大な勇気を得たと話した。

「悪意に満ちた無償化除外という差別に負けられない。オモニたちの力で世界を変えたいと思っている」。金さんは4月末、オモニ代表の一員としてジュネーブに発つ。

(李東浩)

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