〈取材ノート〉3月31日の大集会に
2013年02月22日 17:38 コラム1月下旬から大阪での補助金裁判の口頭弁論と「高校無償化」の訴訟提起、東京での文科省に対する要請、要望、抗議、院内集会、記者会見など、慌しくまわってきた。
1月24日には愛知でも国賠訴訟が起こされ、今後東京でも準備しているという。そんな中、20日に文科省は朝鮮高級学校を「無償化」制度から完全に排除することを正式に各校に通達した。朝・日間の政治問題を理由に、朝鮮学校で学ぶ子どもたちを「人質」のように扱い、教育を受ける権利を脅かす日本政府と補助金の予算不計上を決めた神奈川、埼玉などの地方自治体に強い憤りを覚える。
だが、こんな状況でも意気消沈せず気を引き締めてがんばろうと思う瞬間がある。それは日本政府の排外的な政策に抗議の声を上げる日本市民の姿を見る時だ。
口頭弁論で朝鮮学校が設立された歴史的経緯を述べながら、補助金を支給するのは日本社会の責務であることを語った日本人弁護士。雨の日も、炎天下の夏の日も、街頭で日本の良心に訴えつづけてきた市民団体メンバー。当事者に負けないほどの熱意に、多くの勇気をもらった。
一方、20日に文科省内で開かれた記者会見で東京朝鮮高級学校の白聖亜さん(高3)が、「解決するまであきらめない、卒業してもたたかい続ける」と決意を語っていた。無垢な子どもたちがたたかわざるをえなくなった現実に胸が痛む。
3月31日、日比谷野外音楽堂で朝鮮学校の子どもたちの学ぶ権利を勝ち取るための大集会が行われる。多くの同胞と日本市民が参加してほしい。大人たちがあきらめてはいけない。(辰)