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舞踊「万豊年」

2023年09月22日 08:41 春・夏・秋・冬

在日同胞に愛され親しまれている舞台芸術の中に「万豊年」がある。黄金色に輝く稲穂が波打つ水田と、農楽舞踊を軽快に踊る農民を基本に描いた作品だ。ほぼ半世紀前から幾度もこの舞踊を観ながら、感動と疑問が交差した。場内に農民は誰ひとりいないのに、なぜ「万豊年」が毎回公演の最後を飾るのか

▼9月だけで「万豊年」を2度観覧した。6日、東京で上演された朝鮮創建75周年大公演「われらの国旗」。13の演目中、12番目が合唱と舞踊「青山里の豊年」、すなわち「万豊年」だった。管弦楽団の演奏、大合唱団の歌、舞踊手たちの踊りで構成された迫力ある「万豊年」を久々に観た

▼17日「ウリ民族フォーラム2023in三重」の最後の舞台にも「万豊年」があがった。大規模な楽団、合唱団はなかったが、5歳の可愛らしい子どもから生徒、大人まで三重同胞らによる「万豊年」はとても家庭的で温かい雰囲気に包まれた

▼1960年代に朝鮮で創作され、在日同胞社会に根づき改良・発展してきた「万豊年」。この作品がなぜ同胞たちに親しまれるのか。軽快な音楽と踊りが朝鮮民族の血を騒がすのだろう。また、豊作を喜ぶ農場員たちの姿が祖国の山野を連想させるのだろう。豊かに実った稲穂が、同胞たちの無限の力で育んだ愛族愛国運動の成果と重なって見えるのかも知れない。そう、子どもたちの明るい未来、豊かな同胞社会を見るようだからではないか。(虎)

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