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自己矛盾に向き合う/韓翔昊

2023年09月25日 10:00 それぞれの四季

留学同の活動を通して社会観や活動観を深めていく過程で、自分自身の立場性(主に加害者性)について深く内省させられた。

私は、植民地支配宗主国である日本において、在日朝鮮人という側面を見ればマイノリティであり、また「被害者側」の立場にある。他方、民族教育を大半の朝鮮人学生が受けられない社会・経済状況のなかで、朝鮮学校出身者であり、ジェンダー的な側面を見ると男性であり、シスジェンダー/ヘテロセクシュアルとマジョリティ/特権的立場にあるわけである。

今でも鮮明に覚えているが小学生の頃、ふとしたタイミングで「でも、やっぱり女の人より男の人の方が偉いやんな?」と言った私に、オモニが泣き出しそうなくらいに激怒したことがあった。いや泣いていたと思う。10歳そこらの小学生がすでに性差別的なジェンダー観に塗れていることが恐ろしいが、当時の私にはオモニがなぜそこまで怒っているのか分からなかった。

私が性差別について話すとき、問われているのは自分自身であり、自分自身のこれからの言動である。自己矛盾に向き合い、性差別の撤廃に努めていきたい。

男性で「加害者性」を孕んだ私が性差別の撤廃を説くというのも、暴力性が潜んでいるが、自戒の念も込め、また自己矛盾に向き合う誰かのきっかけになればと思い、ここに記している。

(兵庫県在住、留学同兵庫専従活動家)

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