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〈高校無償化〉行政訴訟大阪朝鮮学園のコメント

2013年01月31日 15:28 主要ニュース

不当な差別に他ならない

1月24日、国を相手どり行政訴訟を大阪地裁に起こした大阪朝鮮学園は記者会見でコメントを発表し、「高校無償化」制度から朝鮮高校だけ除外する日本政府の不当性を訴えた。要旨は以下のとおり。

65年以上の歴史を持つ朝鮮学校には、現在朝鮮籍、韓国籍のみならず日本国籍を有する在日3世から5世の子どもたちが在籍しています。周知のように、大阪朝鮮高級学校ラグビー部は年末、年始にかけて開催された第92回全国高校ラグビー大会に大阪府代表として、4年連続7回目の出場を果たし、ベスト16に入る活躍をしました。また、サッカー部やボクシング部においても、過去全国大会に大阪府代表として数多く出場し、吹奏楽部も昨年夏に行われた関西吹奏楽コンクールに出場し、「金賞」を受賞。全国にその名を馳せております。このように、日本の高校と変わりない教育を行い、クラブ活動もしています。

全国に10校ある朝鮮高級学校は、文部科学省の申請書類の作成や調査、視察、質問などに対して、真摯に応対をし誠意を持って対処してきました。

「外国人学校の無償化指定については、外交上の配慮などで判断すべきものはなく、教育上の観点から客観的に判断すべきである」というのが国会での法案審議の過程で明らかにされた当時の政府の統一見解であります。すなわち、教育内容ではなく、授業時間数や施設面積などで判断するという適用基準であります。

にもかかわらず、保留の理由となったのは「拉致問題」や「砲撃事件」であります。

その結果昨年、一昨年の卒業生たちは、支援金を受給することなく、寂しく、悔しい思いで卒業していきました。

政府自らが、政治的判断ではなく、教育上の観点から客観的に判断すると言っておきながら、なんと理不尽なことをくり返すのでしょうか。

そもそも拉致事件と朝鮮学校生徒への財政支援は根本的に性格の異なる問題であり、「無償化」からの排除が拉致問題の解決を近づけるわけではありません。

教育問題に政治・外交問題を持ち込み、そのことで朝鮮学校生徒を「無償化」から排除することは、不当な差別にほかならないのです。

安倍政権は、「朝鮮学校完全排除」をもくろんで省令の改悪に走ろうとしてます。

これは法律を捻じ曲げてでもわれわれを排除し、攻撃しようとする、現政権の意図であり、決して許されるものではありません。

私たちは今後とも、外国人学校としての自主性を堅持するとともに、日本の方々とも相互理解を更に進め、学校教育法上の法的要請に基づき、適正な学校運営を行っていく所存です。

私たちは朝鮮高級学校で学ぶ生徒たちのために、政府の「高校無償化」の適用を強く要求するとともに、生徒たちの笑顔を取り戻すことを強く願います。

(朝鮮新報)

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