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実戦訓練で検証される核武力政策の実行力

2023年03月24日 09:00 軍事

大陸間弾道ミサイル「火星砲-17」型発射訓練(16日)を通じて、戦略ミサイル部隊の機動性、迅速対応態勢が確認された(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

“核攻撃態勢を整え平和を守る”

朝鮮の核武力は高度の臨戦態勢にある-米南合同軍事練習「フリーダムシールド」(3月13~23日)の期間に実施された朝鮮人民軍の実戦化された訓練は、その事実を明白にした。

法律で定められた「核兵器の使用」

核兵器を保有している事実だけでは戦争を抑止できない。敵が恐れる迅速かつ正確に稼動する核攻撃態勢が完備されてこそ、それは戦争抑止力として機能する。金正恩総書記は、そのように述べている。

朝鮮の核態勢は3つの要素によって担保されている。 △すべての核脅威に積極的に対処できる核抑止力 △防衛的かつ責任的な核武力政策 △伸縮性があり、目的指向性のある核兵器使用戦略だ。

朝鮮は自国の核武力政策を公開し、核兵器の使用を法的に規制した唯一の国だ。 昨年9月、最高人民会議で核武力政策に関する法令が採択され、その内容が世界に公開された。

法令は核武力の二つの使命を規制した。 一つは戦争抑止であり、もう一つは戦争抑止が失敗した場合、敵対勢力の侵略と攻撃を撃退し、戦争の決定的勝利を達成するための作戦的使命を遂行することだ。 第二の使命は防御ではない他の行動を想定しているといえる。

法令はまた、核兵器を使用する五つの条件を定めた。 これには、「有事において戦争の拡大と長期化を防ぎ、戦争の主導権を掌握するための作戦上の必要性が避けられない場合」も含まれる。

法令によると、朝鮮が自国の核武力政策を公開し、核兵器の使用を法的に規制したのは、核兵器保有国間の誤判と核兵器の乱用を防ぐことで核戦争のリスクを最大限に減らすことに目的を置いている。

恐れを抱かせる行動的警告

法令には「核武力の経常的な動員態勢」に対する規制もある。 朝鮮の核武力は「核兵器使用命令が下されれば、いかなる条件と環境下でも直ちに執行できるように経常的な動員態勢を維持する」ということだ。

今年3月、米南合同軍事練習が強行され、米軍の核戦略装備が南朝鮮地域に大々的に投入される緊張した情勢下で「核武力の経常的な動員態勢」を検証する訓練が金正恩総書記の指導の下で相次いで実施された。

大陸間弾道ミサイル「火星砲-17」型発射訓練(16日)を通じて、戦略ミサイル部隊の機動性、迅速対応態勢が確認された。

また、核反撃仮想総合戦術訓練(18、19日)を通じて戦術核武力に対する指揮及び管理統制運用システムの信頼性、様々な仮想的な緊急情況下における核攻撃命令の伝達の正確性と核兵器の取り扱い秩序などが検閲された。

核反撃仮想総合戦術訓練で戦術核武力に対する指揮及び管理統制運用システムの信頼性などか検閲された(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

また21日から23日まで3日間にわたって、自衛的核力量の信頼性を検証するための訓練が行われた。

敵対勢力の軍事的挑発に対応し、「強対強」の原則に従って断行される朝鮮人民軍の実戦化された訓練は、世界に公開した核武力政策の実行力を行動として示している。 それは戦争抑止が失敗した場合、朝鮮が行使する核反撃能力とこの国の党と政府の揺るぎない実戦対応意志を敵対勢力に知らしめる行動的警告となる。

核戦争抑止力の攻勢的活用

朝鮮が国家核武力の完成を宣言してから5年、いまの現実は朝鮮の核武力が単なる力の誇示として存在するのではないことを示している。 国家の主権と根本利益を守り、朝鮮半島と北東アジアにおける戦争を防ぐため、朝鮮は核戦争抑止力と核反撃能力を実質的に強化している。

現在、同国の核兵器保有量を指数関数的に増大させることを基本中心方向とする「2023年度の核武力及び国防発展の変革的戦略」が推進されている。 「迅速な核反撃能力を基本使命とする新たな大陸間弾道ミサイルシステムの開発」も課題として示されている。

また、朝鮮は人民軍の該当部隊を戦略及び戦術核攻撃任務遂行の手続きと工程に熟練させるための実戦仮想訓練を引き続き行うことを明らかにしている。

平和を守るための朝鮮の断固たる措置、敵対勢力に恐れを抱かせる行動的警告は今後も続くだろう。

(金志永)

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