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「強対強」原則に基づく戦争抑止力の行使

2023年03月18日 08:00 対外・国際

3月16日、大陸間弾道ミサイル「火星砲―17」型発射訓練が行われた(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

米南合同軍事演習に対応した朝鮮人民軍の軍事訓練

いま朝鮮は敵対勢力の軍事的動向を注視しながら、朝鮮半島における武力衝突を徹底的に抑え込んでいる。 歴代最大規模の米南合同軍事演習「フリーダムシールド」の期間に朝鮮人民軍が軍事訓練を断行する理由もそこにある。

法制化された核武力政策

米南の戦争演習に対応した軍事的行動措置には、朝鮮が核戦争抑止力強化のために実施する戦略戦術兵器の試験発射とは異なる目的がある。新型ミサイルの試射は兵器システムの信頼性を確かめることが目的だ。一方、朝鮮人民軍の実戦化された軍事訓練は、戦争抑止力の稼動態勢に対する検証であり、核防衛態勢の信頼性を証明する契機となる。またそれは敵対勢力に朝鮮の核対応態勢、核攻撃能力を知らしめる明確な警告、明白な誇示となる。

昨年9月、朝鮮は核武力政策を法制化した。人民の総意を反映して最高人民会議で採択された法令には、朝鮮の核武力は戦争抑止と平和・安定の守護を第一の任務とするが、抑止に失敗した場合は第二の使命も決行することが明示されている。

昨年9月、最高人民会議で核武力政策ビ関する法令が採択された(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

法令採択後、米国主導の戦争演習に対応して朝鮮人民軍戦術核運用部隊の軍事訓練が行われた。核武力政策を法制化した朝鮮は、実戦化された軍事訓練を通じて核武力政策の実行力を示した。

昨年11月には新型の大陸間弾道ミサイル「火星砲-17」型の最終試射が行われ、その成功を伝えるメディア報道を通じて「核には核で、正面対決には正面対決で」という朝鮮の立場が表明された。米国が同盟国に対する「拡大抑止」の提供強化と戦争演習に固執すればするほど、それに正比例して朝鮮の軍事的対応はさらに攻勢的になると解釈することができる。

現在の軍事対決に一貫するのは「強対強」の原則だ。 挑発と脅威がなければ、それに応じた措置もないが、米国と追従勢力が朝鮮半島と周辺地域で軍事的虚勢を張るならば、朝鮮は的確で迅速かつ圧倒的な軍事的対応措置をとるだろう。

敵の軍事的挑発を制圧

今年に入り朝鮮は主権国家の正当な権利である国防力強化のための計画遂行以外は、特定の軍事的行動措置を控えていた。 一方、外務省の談話などを通じて国連と国際社会が朝鮮半島情勢を悪化させ、対決のレベルを引き上げる米国と南朝鮮の挑発的言動と合同軍事演習を即時中断することを強く求めるべきだと訴えていた。

朝鮮半島と周辺地域で軍事的緊張激化の悪循環を断ち切る唯一の方法は、米国が南朝鮮に対する戦略兵器展開の公約を破棄し、朝鮮をねらった戦争演習を中止することだ。

ところが米国は、年始から戦略爆撃機のようなその目的が明白な攻撃手段を朝鮮半島地域に投入して朝鮮の安全を脅かし、ついには北侵戦争シナリオに沿った大規模な合同軍事演習を強行した。

朝鮮侵攻シナリオに沿った合同軍事練習は、米国の朝鮮敵対視政策の産物だ

朝鮮人民軍は、敵対勢力のいかなる軍事行動に対しても圧倒的に対応し一挙に制圧する能力を備え、確実で綿密な臨戦態勢を維持している。16日に行われた大陸間弾道ミサイル「火星砲-17」型発射訓練は、それを示唆するものだ。

核武力政策が法制化された国の軍隊は、第一に戦争を抑止し、第二に戦争の主導権をにぎるという戦略的な2大任務を遂行するための準備を整えている。実戦化された軍事訓練はそれを誇示しており、結果的に軍事的衝突を未然に抑止し、平和と安定を守る行動になっている。 朝鮮は戦争抑止力を効果的に行使し、威力的かつ攻勢的に活用しているといえる。

挑発続けば対応も続く

「強対強」の原則は不変であり、挑発が続く限り、それへの対応も続くだろう。

自国の自主権と安全を侵害しようとするいかなる企ても黙過せず、最後まで超強硬対応すると宣言した朝鮮はそれを実践している。その圧倒的な軍事的行動措置は「強対強」の原則が作動しない新たな安全保養環境がつくられるまで続くだろう。

(金志永)

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