新年の辞
2013年01月09日 10:00 春・夏・秋・冬華やかな祝砲の中で迎えた平壌の新年2013年、金正恩第1書記が新年の辞を述べた。様々な憶測が飛び交ったが、元日午前9時、新年の辞を行う第1書記の若々しい姿がテレビ放映された。第1書記が初めて行うということもあり、大きな注目を集めた
▼新年の辞を受けて、南では統一問題の進展に期待が高まっている。新年の辞では、これまで批判してきた「セヌリ党」次期大統領に対する言及はなく、北南間の対決状態の解消を訴えた。また、反統一勢力に対し、民族の和解と団結、統一の道に進むべきだと主張した。関係改善への強い意志の表れだと捉えられている
▼新年の辞では、統一問題を含め課題に重点が置かれた。今後の朝鮮が目指していく方向性が約22分の演説に凝縮されている。課題では、「わが党と人民が歩む不変の進路はチュチェの道」と指摘。今年だけに限らず国が進むべき大きな方向性を示した上で、強盛国家建設と統一問題における今年の方針を具体的に示している。まさに「歴史的な新年の辞」(朝鮮中央通信)となった
▼新年の辞を分析した南朝鮮や日本の一部の「専門家」は「抽象的だ」「特別なメッセージはない」などと公言している。果たしてそうか。これは、意図的に新年の辞の評価を下げている、あるいは方向性と課題を示した意味を理解できていないことが要因だろう。いわゆる「専門家」に惑わされない正確でスピーディーな朝鮮報道と解説を読者の元に届けていきたい。(進)