新報記者の「財産」
2022年10月17日 08:00 取材ノート 論説・コラム取材相手への事前連絡は、必須作業だ。特に地方出張となればなおさら、その取材の明暗を分ける手順といっても過言ではない。取材に先立ち、総聯本部あるいは支部、朝鮮学校など、窓口となる活動家、担当者を探し、電話越しに挨拶する。場合によっては取材の方向性について相談することや、人から人へ連絡先を繋げてもらい、やっと、取材のアポイントにこぎつけることもある。
記者になりたての頃、この一連の流れが苦手であった。電話越しにはじめて出会った相手と話をすると思うと、少し怖かった。取材ノートにびっしりと「台詞」を書いて練習し、長く深呼吸をおき、電話をかけていたものだ。