【特集】虐殺現場が語る国家的犯罪/関東大震災時朝鮮人虐殺から99年
2022年09月11日 08:00 歴史歴史的事実としての継承
残暑が厳しい9月のはじまり、いまから99年前のこの時期に、忘れてはならない大事件が歴史に刻まれた。震災という大混乱のさなか、国家権力により社会に浸透した流言飛語が、人々を朝鮮人虐殺へと駆り立てた。1923年に発生した関東大震災時の朝鮮人虐殺だ。政府の公文書隠蔽により、犠牲者数さえわからないこの虐殺事件は、いまだ清算されていない植民地支配の歴史、つまりは抑圧と被抑圧の関係にあった日本と朝鮮の歴史・構造的背景も大いに影響していた。
関東大震災時の朝鮮人虐殺から来年で100年、いまを生きる私たちは、この歴史的事実にどう向き合うべきなのか。各地で行われた虐殺跡地をめぐるフィールドワークなど、関連の取り組みと識者の声から考えてみたい。
(取材班)
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