〈時事エッセー・沈黙の声 15〉群馬追悼碑判決は歴史改竄への屈服/浅野健一
2021年09月25日 08:00 歴史菅・安倍政権に忖度する司法の退廃
群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」にある朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑について、県が設置期間の更新を不許可処分としたのは違法だとして、追悼碑を管理する「記憶・反省そして友好」の追悼碑を守る会(旧名・建てる会)が処分の取り消しなどを求めた訴訟で、東京高裁は8月26日、県による処分を違法と判断した一審判決(2018年2月)を取り消し、「更新不許可は適法」とし、「守る会」の請求をすべて棄却する判決を言い渡した。判決は、「追悼式で『強制連行』という文言を含む政治的発言があり、追悼碑は中立的な性格を失った」と認定した。守る会は9月6日、高裁判決を不服として最高裁に上告したことを明らかにした。