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〈時事エッセー・沈黙の声 11〉安倍・菅政権の壊憲策動/浅野健一

2021年05月23日 08:00 歴史 主要ニュース

ネオファシスト化する日本

NHK教育テレビは5月8日と13日、昨年の憲法記念日に合わせ放送したETV特集「義男(ギダン)さんと憲法誕生」を再放送した。昨年も見たが、菅義偉首相が憲法改定に向けた「最初の一歩」に位置付ける国民投票法改定案が衆院を通過(11日)し、参院に送られた今、多くの人民が視聴すべき番組だ。番組は、軍隊を持たず、戦争を起こす権利を放棄した日本国憲法の誕生に関わった鈴木義男(1894-1963、愛称・ギダン)の生涯を再現した。

帝国憲法改正案の審議

鈴木は福島県白河市生まれで、東京帝国大学を卒業、欧州留学を経て、東北帝国大学教授を務めていたが、軍事教練に反対して教壇を追われた。その後、東京で弁護士に転身し、投獄された河上肇や宮本百合子らの弁護にも尽力した。鈴木は当時、日帝の植民地の朝鮮半島で治安維持法違反を問われた「修善同友会」事件(1937年)で、文学者の李光洙らの弁護人も務め、無罪を勝ち取った。番組は米国に住む李の次女にインタビューしている。

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