反北団体のビラ散布
2012年10月31日 11:38 春・夏・秋・冬ビラ散布。朝鮮半島では単に風船で紙を飛ばす行為では済まされない。北側を内部から瓦解させることを目的とするビラ散布は最も露骨な心理戦で、停戦協定や北南合意に対する破棄行為。事実上の軍事行動だ
▼「北韓民主化推進連合会」(北民連)という南朝鮮内の反北団体は、10月22日に京畿道坡州市の臨津閣で北に向けてビラを撒き散らすと予告していた。これに対し、朝鮮人民軍西部戦線司令部は「散布拠点を物理的に鎮圧する」という公開通告状を発表。緊張が走った。当日、南の警察が臨津閣への道を封鎖し、事なきを得たが、この団体はビラ散布を引き続き行うと公言している
▼「北民連」は「脱北者」団体の連合体で、10月10日に結成された。この日から南各地を13日間「行進」して、最終日にビラ散布を行う予定だった。北の反発を招くことで認知度を上げるための行動ではないか、わざわざ散布行為を公開する必要はないという指摘が南政府内でもあるという
▼「自制は求めた」「やめさせる手立てがない」と言い訳をする統一部だが、「北民連」の所属団体を含む反北団体にここ2年間で1億ウオン(約700万円)を支援している。昨年2月、当時ハンナラ党の議員らはビラ散布行事に参加し、セヌリ党の朴槿恵大統領候補にいたっては、今回の「北民連」出帆に際して祝賀メッセージまで送った。北との対決の道でしか生存できない醜い群れである。(進)